明日は英小売売上高 弱い内容なら8月の利上げ期待は完全に消えるか=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 ポンドは方向感のない動きとなっており、対ドルでは1.30台前半での上下動に留まっている。本日はドル円の売りが強まっていることから、ポンド円の上値は重く、一時145円台前半まで下落する場面も見られた。今週発表の英消費者物価(CPI)が弱い内容だったことで、英利上げ期待は後退し、ポンドは戻り売りが優勢となっている。

 一時高まっていた英利上げ期待だが、ここにきて方向感が見えづらくなっているようだ。インフレ懸念から利上げ期待は根強いものの、足元の生産や消費の経済指標がその期待を正当化しない状況が続いている。今月発表の鉱工業生産も予想外の減少だった。

 その意味では明日の6月の英小売売上高は注目ではある。前回5月分は予想外の減少となり、売上高(燃料含む)は前月比で1.2%減少していた。昨年の英国民投票以降のポンド安で物価高が、消費にブレーキをかけている姿が浮き彫りになっている。今回は反動増で0.4%増が見込まれているようだ。

 もし、今回も弱い数字であれば、一部で予想されている8月の金融政策委員会(MPC)での利上げ期待は完全に後退するものと見られる。なお、英小売売上高は数量ベースの統計。

GBP/USD 1.3031 GBP/JPY 145.59 EUR/GBP 0.8843

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美 

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