ドル円は下げ一服　押し目買いの好機と見ている向きも＝ＮＹ為替

　ドル円が下げを一服させており、111.80近辺まで戻している。プラス圏で推移していた米国債利回りがＮＹ時間に入って下げに転じたことをきかっけにドル円は見切売りが強まり、ストップを巻き込んで一時111.55付近まで下落した。２００日線、１００日線をブレイクする動きだが、下値では押し目を拾う動きも見られているようだ。

　明日のＥＣＢ理事会を控えてユーロは利益確定売りが優勢となっており、ポンドも軟調。全体的にはドル売りが強まっている気配はないが、先週のイエレンＦＲＢ議長の議会証言や米消費者物価（ＣＰＩ）を受けて、米インフレ鈍化や早期利上げ期待が後退しており、ドル円の上値を圧迫していた。そのため112円台が重くなっていたことから見切売りが出たもの思われる。

　一方、金曜日に日銀決定会合が開催されるが、日銀と各国中銀との出口戦略への温度差が拡大しており、市場では円売りがテーマになっている。円安を期待している投資家にとっては、押し目買いの好機と見ているのかもしれない。

USD/JPY　111.82

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美 

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