英中銀が金利据え置きも、利上げ票増加でポンド急伸=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
英中銀が金利据え置きも、利上げ票増加でポンド急伸=ロンドン為替概況

 15日のロンドン市場は、ポンドが急伸。序盤は前日の米FOMC後のドル買いの延長線上の動きでポンドドルは1.27割れまで下押しされた。この日発表された5月の英小売売上高が前月比-1.2%と予想以上の落ち込みとなったことが売りを加速させた面もあった。

 しかし、英中銀金融政策委員会の発表で相場は急転する。政策金利は据え置かれたが、メンバーの票割れが前回の7対1から5対3へと開いた。これまでのフォーブス委員に加えてサンダース、マカファティ両委員がが利上げを主張している。労働市場のゆるみが減少しているとの分析。一方で、ハト派メンバーは消費の落ち込みがどの程度続くのか不透明と分析。英金融政策の行方が混沌としてきた。ポンドは1.27ちょうど近辺から1.2795レベルまで急伸。ポンド円は139円台前半から一気に140.70台まで買われた。

 ロンドン序盤は欧州通貨の軟調さが目立った。欧州株が総じて下落しており、原油安などを受けて資源株が大幅安。英小売の弱さもあって小売関連株も軟調だった。ユーロドルは1.1220近辺でのもみ合いから1.1154レベルまで下落。英中銀発表以降はユーロ売り・ポンド買いのフローも強まり、ユーロの上値は引き続き重い。一方、ユーロ円は下に往って来い。123円ちょうど近辺から一時122.40近辺まで下落したが、ポンド円の急伸につれて122.85-90レベルまで反発している。

 ドル円は109.70近辺でのもみ合いが続いていたが、ポンド急伸とともに110.14レベルまで買われた。利上げ票の増加で英国債利回りが急上昇しており、米国債利回りも連れ高。ドル円はポンド円の急伸もあって110円台に乗せてきている。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明   

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