【これからの見通し】あすのイベント前夜、まだ調整圧力がかかるのか この後の海外市場では、前日にみられたようなイベント前の調整圧力が継続するのかどうかが注目される。昨日は東京午前にドル円が急落し、その後の海外市場でも下押しの動きが継続した。きょうは、その東京市場では値動きが一服しており、ドル円は109.32-109.63レベルでの狭いレンジ取引となっている。ただ、前日の流れを戻す勢いには欠けており、ドル円やクロス円の上値は重い。 あすのイベントは、英総選挙が最大のリスク材料とみられている。足元の世論調査で労働党の支持率が与党保守党に肉薄してきており、相次ぐ英テロ事件への懸念が国民の投票行動に再びポピュリズムを広げる可能性もありそうだ。ただ、ポンド相場は比較的落ち着いており、ユーロなどその他の主要通貨と同様に値動きに留まっている。一方で、オプション市場でのポンド関連の短期ボラティリティーは高水準で推移しており、結果発表後の急変動を想定する向きもある。 それに先立ってあすはECB理事会の結果が発表される。市場では成長見通しの引き上げをほぼ織り込んでいるもよう。焦点はフォワードガイダンスの変更についての言及があるかどうか。ユーロドルは1.13台を目前にして足踏み状態となっている。また、コミー前FBI長官の証言については、関係筋が大統領の司法妨害と考えるかには言及せず、との発言が報じられている。蓋を開けてみなければわからない面は強いが、やや過度のリスクに一服感がでているようだ。 このあとの海外市場では、英ハリファックス住宅価格(5月)、インド中銀政策金利、米MBA住宅ローン申請指数(2日までの週)、カナダ住宅建設許可(4月)などの経済統計が発表される。OECD世界経済見通しが公表される。米週間原油在庫統計の発表が予定されている。 みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
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