【これからの見通し】週明けはドル安圧力が継続するのかを見極め 週明けの海外市場では、ドル相場の上値の重さのどの程度となるのか、確認をしたいところ。先週末に発表された米小売売上高が予想を下回ったことに市場はドル売りで反応していた。米債利回りの低下とともに市場での6月利上げ確率は一時7割を下回った。 週明けには北朝鮮のICBM実験などの報道もあり、ドル円は下値を試したが、113.12近辺までと大台割れは回避されている。また、4月の中国小売小売売上高と鉱工業生産が予想を下回る伸びに留まる結果となり、豪ドルがやや売られる場面もあった。ただ、現時点ではそれほどリスク回避の動きは強まっておらず、このあとのロンドン市場の動向を見極めたいとのムードになっている。 NY原油先物が東京時間には珍しく動意が強まり、相場が上昇した。ロシアとサウジアラビアが減産を2018年3月まで延長との報道が流れたことに反応した。この動きがリスク回避ムードを和らげた面もあったようだ。ロンドン勢はこの報道をどの程度好感してくるのか。 きょうは経済指標予定は少なめ。NY連銀製造業景況指数(5月)と対米証券投資(3月)、米NAHB住宅市場指数(3月)などの米指標が発表される予定。先週末の米小売指標が弱かっただけに、きょうの指標が弱含むようだとドル売り圧力が継続しそうだ。ただ、事前の予想ではNY連銀指数は7.3となっており、前回の5.2からは改善する見込み。 講演予定は、ドンブレト独連銀理事やプラートECB専務理事など。また、メイ英首相が英ITVのフェースブックでのライブ放送で、総選挙についての質問に答えるイベントが予定されている。 全般に焦点を絞りにくい週明け相場となりそうだが、米欧の株式市場をみながらリスク動向を判断してゆきたい。 みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
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