ドル円、調整を乗り切れば、１１５円が見える展開＝ＮＹ為替

　ドル円は114円台に再び上昇している。先ほど発表になった米週間石油在庫統計を受けて、原油の買い戻しが強まっており、ドル円も反応しているようだ。ただ、きょうのドル円はリバウンドの動きを一服させており、113円台に値を落としていた。前日は114.30近辺まで上昇したが、さすがに短期的な過熱感から利益確定売りも出ていたようだ。

　北朝鮮の駐英大使の核実験に対する発言やトランプ大統領がコミーＦＢＩ長官を解任したことで、トランプ政権への不透明感もドル円の調整売りを後押ししている。

　東京時間には113.65付近まで下落していたが、下値では押し目買い意欲も強く、底堅さは堅持している印象。市場の関心はファンダメンタルズに戻っており、米利上げ期待がドル円をサポートしている。

　明日は生産者物価（ＰＰＩ）、明後日は消費者物価（ＣＰＩ）と小売売上高といった重要指標を控えており、インフレ期待や第１四半期の減速は一過性という先週のＦＯＭＣ声明の文言を裏付ける内容であれば、ドル円は一段の上値期待を高めそうな状況にはある。

　この短期の調整を乗り切れば、大きな心理的節目の115円が見えてくるということになる。

USD/JPY　114.12

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
 

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