株価指数先物【引け後コメント】雇用情勢への警戒に対し、経済活動再開の動きを意識したスタンスでショートは入りづらい

配信元:株探
著者:Kabutan
大証6月限
日経225 19700 +70 (+0.35%)
TOPIX 1427.5 ±0.0 (±0.0%)

 日経225先物は、前営業日比70円高(+0.35%)で日中取引を終了。ADPが発表した民間雇用統計の予想以上の悪化が嫌気された米国市場の流れを受けて、シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップ・ダウンでのスタートとなった。しかし、寄り付き直後に付けた1万9350円を安値に切り返す展開。後場に入るとプラスに転じ、大引け間際には再びマイナスに転じるも、現物の大引け後にはショートカバーが強まり、1万9730円まで上げ幅を広げ、ほぼ高値圏で取引を終えている。

 朝方は米国での流れのほか、国内の緊急事態宣言の延長が短期筋のショートを誘う格好となった。ただし、寄り付きがほぼ安値となっており、結果的にはショートカバーにつながったようである。また、指数寄与度の大きいソフトバンクグループ <9984> 、ファーストリテイリング <9983> が軟調に推移する中、前引けの TOPIXの下落率が0.5%に満たなかった。日銀のETF買い入れによる需給の下支えが期待できない中、ソフトバンクグループなどの弱い値動きが続く中でも上昇に転じたことは、センチメント改善につながろう。

 週末の米雇用統計待ちとあって手掛けづらい相場展開になりそうだが、グローベックスの米株先物はNYダウが250ドル高程度で推移しているほか、ナスダック100先物は100ポイントを超える上昇を見せている。雇用情勢への警戒に対して、経済活動再開の動きを意識したハイテク主導の上昇ともなれば、ショートポジションは取りづらくなるだろう。

 なお、手口では大きな傾きはなく、TOPIX先物でメリルの売り越しに対して、モルガンSの買い越しが目立つ程度である。

株探ニュース

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