ポンドも上値重い 11月5日のMPCで緩和拡大か 利下げのヒントにも注目=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 米国で感染第3波が来襲している中、為替市場ではリスク回避のドル買いが強まっている。きょうのポンドドルは上値の重い展開が見られており、1.30ドル台前半での値動きとなっている。一時1.29ドル台に下落する場面も見られたが、1.30ドルを割り込むと押し目買いも活発に出るようで、1.30ドル台は維持されている。本日の21日線が1.2965ドル付近に来ており、目先の下値メドとして意識。

 ポンドにとっては目下、EUとの貿易交渉が最大の関心事だが、スラック英報道官は本日の会見で、「まだ多くの作業が残されており、時間が不足する中で集中的協議の段階にある」と述べていた。情勢は依然として不透明ではあるものの、市場は何らかの合意に漕ぎ着けると楽観的なようだ。ただ、かなり限定的な合意に留まるとの見方も一方ではある。

 貿易交渉とは別に、11月5日の英中銀金融政策委員会(MPC)も注目される。11月は四半期の金融政策報告も発表され、経済見通しも公表される。成長見通しの下方修正が有力視されており、資産購入プログラムを現行の7450億ポンドから1000億ポンド拡大してくるとの見方も出ている。

 英中銀がその際に、選択肢から排除はしていないが、消極姿勢を示している利下げについて何らかのヒントが示されるか注目している向きも少なくない。11月に追加緩和を実施すれば、残りの緩和余力は小さくなる。しかし、合意を伴ったEU離脱になったとしても、上記のように限定的な合意に留まれば、2021年も英経済は低迷が続き、英中銀の利下げ期待は高まる可能性があるという。

 ただ、それに対してポンド相場がどの程度反応を示すかは未知数。米大統領選後でもあり、その後の流れ次第の面も強そうだ。

GBP/USD 1.3027 GBP/JPY 136.58 EUR/GBP 0.9071

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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