14日の東京株式市場は新型コロナウイルス感染拡大への懸念が再燃したほか、為替の円高なども横目にリスク回避の売りが優勢となった。 大引けの日経平均株価は前営業日比130円62銭安の2万9620円99銭と反落。東証1部の売買高概算は10億3628万株、売買代金概算は2兆2534億6000万円。値上がり銘柄数は739、対して値下がり銘柄数は1376、変わらずは76銘柄だった。 きょうの東京市場は、日経平均が朝方軟調気味にスタートした後、急速に水準を切り下げる展開。前日の欧州株市場は総じて堅調で独DAXが最高値を更新、米国株市場でもS&P500指数が最高値を更新した。しかし、東京市場はこの流れを引き継げなかった。2万9000円台半ばでは押し目買いが入るものの、戻りも鈍い展開となり後場終盤は手仕舞い売りで下げ幅を広げた。大阪府などで新型コロナウイルス感染者数の拡大が再加速していることなどが市場心理を冷やしている。ワクチン普及の遅れなども警戒され、押し目に買い向かう動きも限定的だった。米長期金利の急低下を背景に為替市場でドル売りの動きが強まり、1ドル=108円台後半まで円高が進んだことも嫌気された。値下がり銘柄数は全体の6割強にとどまったが、業種別では33業種中28業種が下げるなど売り圧力が強かった。 個別では、ファーストリテイリング<9983>が下落したほか、日本電産<6594>も軟調。日立製作所<6501>ファナック<6954>なども売りに押された。グレイステクノロジー<6541>が値下がり率トップに売り込まれ、J.フロント リテイリング<3086>も大幅安となった。エスプール<2471>、北の達人コーポレーション<2930>なども大きく下げた。FOOD & LIFE COMPANIES<3563>、大塚ホールディングス<4578>も安い。 半面、東芝<6502>が売買代金トップで大幅高、任天堂<7974>も買いが優勢だった。レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連が買われたほか、楽天グループ<4755>も上昇した。富士フイルムホールディングス<4901>が高く、日本製鉄<5401>も堅調。日本電子<6951>はストップ高に買われ、フィル・カンパニー<3267>も急騰。前澤工業<6489>も値を飛ばした。 出所:MINKABU PRESS
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