NY株式29日(NY時間16:20) ダウ平均 32977.21(-939.18 -2.77%) S&P500 4131.93(-155.57 -3.63%) ナスダック 12334.64(-536.89 -4.17%) CME日経平均先物 26795(大証終比:-75 -0.28%) きょうのNY株式市場でダウ平均は急反落。下げ幅は一時1000ドルを超えた。IT・ハイテク株が下げを主導し、ナスダックも急反落。決算を受けてアマゾン<AMZN>に売りが強まっており全体を圧迫。アップル<AAPL>は好調な決算を発表したものの、サプライチェーン問題の影響に言及していたことが嫌気されている。 アマゾンは大幅安。売上高が2001年以来で最も小幅な伸びに留まったことが嫌気されている。パンデミックで在宅での消費が急増したが、人々の生活が通常に戻る中で、オンライン消費も縮小。ガイダンスでも第2四半期の売上高見通しは予想を下回っている。 アップルは売買交錯。決算は好調だったものの、サプライチェーンの制約が4-6月期の売上高に与える悪影響が40億-80億ドル程度になるとの見通しを明らかにしたほか、中国のロックダウンが打撃になるとの認識も示した。 FRBの積極利上げへの警戒感も再び高まっている。この日発表された3月のPECデフレータは前月比0.9%に上昇していた。2005年以来の大幅な上昇。来週はFOMCが控えているが、0.50%の大幅利上げが確実視されている。市場は6月、7月の連続での大幅利上げを織り込んでいるが、6月に0.75%の利上げ確率をほぼ50%の確率で織り込む動きも出ている。インフレとFRBの積極利上げへの株式市場の警戒感は強い。 市場からは、「前日のように強い上昇で終了するのはいつでも嬉しいことだが、経験上、ここ数週間で数多く経験した日中の乱高下は健全ではなく、不健全な市場の兆候だ」とのコメントも聞かれた。 ただ、決算については個別に大きな失望があったにせよ、市場の雰囲気を大きく和らげている。現時点でS&P500企業の純利益の伸びは前年比4.3%が見込まれており、既に発表を終えたS&P500企業の80%以上が予想を上回る純利益を計上している。 インテル<INTC>が決算を受けて下落。第2四半期は1株利益、売上高とも予想を下回る見通しを示した。同社のチップに対する需要が全体的に弱まっていることを示唆している。 動画配信の受信機器やプラットホームを手掛けるロク<ROKU>が決算を受け上昇。1株損益の赤字が予想範囲内だったほか、売上高、EBITDAは予想を上回ったことで、ひとまず安心感が出ていた。 コングロマリットのハネウェル<HON>が上昇。取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。通期見通しも売上高、1株利益ともに上方修正している。建設テクノロジー部門が好調だった。 医薬品のアッヴィ<ABBV>が決算を受け下落。のう胞性線維症治療薬の開発が中期の試験で目標に届かず中断したことも公表した。 アコレード<ACCD>が決算を受け急落。同社はクラウドベースで医療アドバイスを手掛ける。大口顧客であるコムキャスト<CMCSA>を失ったことも失望感を強めている模様。 ロク<ROKU> 92.90(+1.27 +1.39%) ハネウェル<HON> 193.51(+3.59 +1.89%) インテル<INTC> 43.59(-3.25 -6.94%) アッヴィ<ABBV> 146.88(-9.43 -6.03%) アコレード<ACCD> 5.56(-5.50 -49.73%) アップル<AAPL> 157.65(-5.99 -3.66%) マイクロソフト<MSFT> 277.52(-12.11 -4.18%) アマゾン<AMZN> 2485.63(-406.30 -14.05%) アルファベットC<GOOG> 2299.33(-88.90 -3.72%) テスラ<TSLA> 870.76(-6.75 -0.77%) メタ・プラットフォームズ<FB> 200.47(-5.26 -2.56%) AMD<AMD> 85.52(-4.12 -4.60%) エヌビディア<NVDA> 185.47(-12.35 -6.24%) ツイッター<TWTR> 49.02(-0.09 -0.18%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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