シカゴコーン市況=軒並み下落、弱気な輸出などで売り優勢に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2024/03    459.00      461.50      455.75      457.75      - 1.75
   2024/05    470.50      473.00      467.25      469.75      - 1.75
   2024/07    480.25      482.75      476.75      479.00      - 2.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        306,327       331,235        1,421,713 (+ 11,598)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(1月4日までの週)
 コーン:48万7600トン(事前予想レンジ:60万〜120万トン)
 小 麦:12万8100トン(事前予想レンジ:12.5万〜50万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(1月17日−1月21日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る。
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 コーンは軒並み下落。終値の前営業日比は3.50〜1.50セント安。期近3月限
は1.75セント安の457.75セント。
 米農務省(USDA)発表の月例需給報告と四半期在庫報告の発表を12日に控えて
玉整理基調が強まるなか、弱気なUSDA週間純輸出成約高が重石となり売り優勢とな
った。アルゼンチンの23/24年度生産量が天候不良で大幅減産となった22/23
年度から大きく回復する見通しとなっていることも売りを呼ぶ要因になった。
 3月限は459セントで取引を開始した後に浮上し一時は461.50セントの高値
を付けた。その後はUSDA月例需給報告前の玉整理から次第安となったが、USDA
週間純輸出成約高の弱気な内容を受けて455.75セントの安値まで一気に軟化。
安値を買い拾われた後は460セントを上値抵抗線とする安もみとなり、この日の安値
圏で引けを迎えた。
 米農務省(USDA)発表の1月4日までのコーン週間純輸出成約高は48万
7600トンで前週の36万7300トンを上回った。累計輸出成約は3027万
6300トンで前年同期の2199万6200トンを約38%上回っている。
ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(現地情報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 今週から来週にかけて雨がちな天気が続くだろう。これは結実期を迎えている大豆や
他のこくもつにとって慈雨となる。またサンパウロ州など一部の土壌水分が乾燥した地
域での土壌水分回復も見込まれる。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 週末まで広い範囲で散発的な降雨が続く見込み。15日の週も雨が続く見込みだが、
局地的なうえ、雨量も限られているだろう。そのため、大豆への土壌水分不足への影響
や大豆の後に生育が開始されるサフリーニャコーンの生育懸念が高まる可能性がある。
なお、マトグロッソドスル州の土壌水分が乾燥している地域では、土壌水分の回復が見
込まれる。

<アルゼンチン南北産地>
 北部では11日にまとまった雨量を伴う降雨が続いている。ここ最近、広い範囲で降
雨が続いていることはコーン・大豆にとって慈雨となるが、新たな前線が到来している
ため雨は来週半ばまで続くもよう。来週後半には降雨は止む可能性があるが、穀物の生
育環境は良好を維持している。
 シカゴ小麦は反落。米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約で米小麦輸出の低迷
が明らかとなるなか、売り優勢で運ばれた。期近の3月限は前日比7.00セント安の
603.75セントで終了。
 米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 11日に新たに低気圧が広がり、広い範囲で降雨が発生。12日にかけて大雪が見込
まれているのは一部の地域にとどまるが、多くの地域では強風になると同時に気温が低
下し寒波に見舞われるもよう。この寒波がいつまで続くかまだ見通しは不透明だが、
14日には新たな低気圧の到来が見込まれることもあって少なくとも1週間は続くと
予想される。
今日の材料
・ブラジル南部では1月半ばにかけて雨がちな天気が続く見通し。
・ブラジル中部コーン及び大豆の産地では穀物にとっての慈雨が続くが一部産地では
 乾燥懸念が高まるリスクも浮上。
・アルゼンチンのコーン及び大豆産地では慈雨に恵まれコーン、大豆の生育状況は
 良好を維持。
・1月4日までのコーン週間純輸出成約高は48万7600トンで前週の36万
 7300トンを上回る。

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