きょうもドル高の流れが続いているものの、ドル円は148円台半ばでの膠着した値動きが続いている。先週は局面に変化が見られた。これまで、今年の利下げ期待を巡って様子見の雰囲気が続いていたが、先週のFOMC後のパウエル議長の会見と、想定外に強い米雇用統計が米国債利回り上昇と伴にドル高を誘発している。 日曜日にパウエル議長がCBSニュースのインタビューで、3月利下げの可能性を明確に否定していた。FOMC後の会見と同様の内容ではあるが、想定外に強かった米雇用統計もあり、週明けの市場も敏感な反応を見せているようだ。議長はまた、利下げにはもっと証拠が必要との認識も示していた。「自信は高まっているが、利下げに踏み切るという非常に重要な1歩を踏み出す前に、もう少し自信が欲しいところだ」と述べていた。 短期金融市場では、3月FOMCは82%程度の確率で据え置きが予想されており、5月までの利下げ確率も67%程度まで低下している。米雇用統計前までは90%超まで利下げを織り込む場面もあった。 ただ、ドル円に関してはユーロ円やポンド円とった対クロスでの円高の動きもあり、ドル高・円高から狭い範囲での値動きに終始している。上値追いの流れに復帰しそうな気配が出ているが、148円台後半に強い売り圧力も観測されている。ただ、それを突破できれば、再び150円を試しそうな状況ではある。 なお、日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は148円と149円に観測。 5日(月) 148.00 (23.0億ドル) 149.00 (19.7億ドル) 150.00 (15.0億ドル) 7日(水) 147.00 (14.0億ドル) 8日(木) 146.30 (10.9億ドル) 147.75 (13.6億ドル) USD/JPY 148.51 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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