とうもろこし週間展望=取組の多い11月限は手じまい売りで安値更新リスク

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
                    [3月11日からの1週間の展望]
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     週間高低(カッコ内は日付)    3月4日〜3月8日
            始 値  高 値    安 値       終 値   前週末比
<東 京> 先限  36,850   37,100(5)     36,670 (8)  36,850    - 40
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<シカゴ>8日終値 前週末比|<週間統計データ>  (2月29日まで)
   24/ 3  426.25  +14.00  |週間輸出検証高:108万3,503トン
   24/ 5  439.75  +15.00  |週間輸出成約高:110万9,600トン
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東京外為市場 円相場(本日 15:15現在) 147.93円  前週末比 2.47円の円高
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 【前週のレビュー】小口の売買で乱高下しやすいが売り方に有利。先限が強気のチャ
ートに転換するには2月14日の高値3万7610円超えが必要。シカゴコーンは玉整
理から、さらに買い戻しが進む可能性があるとした。
【とうもろこしは複数限月が一代安値を更新】
 とうもろこしは引き続き仕掛け難。4日に期近9月限が3万7480円、8日に期近
5月限が3万5500円の安値をつけ、それぞれ一代安値を更新した。3月に入り、期
先は一代安値を更新した限月はなかったが、8日に3月先限が3万6670円まで下落
し、一代安値を更新。先限のつなぎ足として1月16日以来の安値をつけた。安値を離
れプラスサイドに反転したが上値の重さに変わりなし。
 最も取組高の多い期先11月限は3万6000円で8日の取引を終えた。2月28日
につけた一代安値3万5770円から230円高い値位置にあるが、まだ売り方に有利
な値位置で低迷。手じまい売りで安値更新リスクはある。
 先限は1月15日の安値3万6610円が支持線となり、底堅いチャートであるが、
週足は2週連続の陰線引け。シカゴコーンの戻りにも1ドル=147円台の円高に相殺
され、チャートは下落基調。
 9日の深夜に米農務省(USDA)から需給報告の発表がある。需給報告発表義に3
万6610円、さらに3万6500円の節目を割り込む下落となるかに注目したい。
 依然として取組高が最も多いのは期中の11月限で7日時点で792枚。期先1月限
と先限の合計の取組高は7日現在、115枚にとどまり、新規売買資金の流入がない。
このまま期先の取組高が増えない状態が続くと、先物市場として機能しなくなる。
【シカゴコーンは需給ひっ迫感ないが、3カ月ぶりに25日移動平均線超え】
 シカゴコーンは安値圏で修正高を継続し、7日の取引は期近5月限が25日移動平均
線(434.75セント)超えとなり、2月14日以来の高値となる438.75セン
トまで上伸。25日移動平均線超えとなったのは、昨年12月14日以来、約3カ月ぶ
りのこと。
 相関性のあるシカゴ小麦が一代安値が続き、下値模索となっているが、コーンは戻り
歩調を継続。米国産コ—ンのファンダメンタルズに変化はなく、需給ひっ迫感はない
が、8日に米農務省(USDA)から需給報告を控え、大幅な売り越し状態にある投機
家からの買い戻しに主導された修正高場面もよう。ただ6日は取組高の増加を伴った上
昇となった。まだ投機家が買い姿勢を強めたとは想定できないが、要注意。8日は米労
働省から2月の米雇用統計、USDAから月例需給報告が発表される。雇用統計、需給
報告発表後の反応に注目。8日の値動きが次の相場の方向性を示す可能性がある。
 【当面の予定(イベント・経済統計)】
11日 国内総生産 2023年10-12月期2次速報 (内閣府)
    米週間穀物輸出検証高(USDA)
12日 企業物価指数 2024年2月(日本銀行)
    独消費者物価指数 2024年2月確報(連邦統計庁)
    英雇用統計 2024年2月(国立統計局)
    米消費者物価指数 2024年2月(労働省)
    米財政収支 2024年2月(財務省)
13日 英貿易収支 2024年1月(国立統計局)
    英鉱工業生産指数 2024年1月(国立統計局)
    ユーロ圏鉱工業生産 2024年1月(EUROSTAT)
14日 米小売売上高 2024年2月(商務省)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
    米生産者物価指数 2024年2月(労働省)
    米企業在庫 2024年1月(商務省)
    米週間穀物輸出成約高(USDA)
15日 中国住宅価格指数 2024年2月(国家統計局)
    米輸出入物価指数 2024年2月(労働省)
    米製造業景況指数 2024年3月(ニューヨーク連銀)
    米鉱工業生産・設備稼働率 2024年2月(FRB)
    米消費者信頼感指数 2024年3月速報値(ミシガン大)
    建玉明細報告(CFTC)
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