貴金属は、軒並み上昇して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優 勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)もニューヨーク高を受けて堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は5.21ドル高の 2183.07ドル、銀が15セント高の2446セント、プラチナが20.49ドル 高の938.56ドル、パラジウムは8.86ドル高の1031.16ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=146.91/92円で、前営業日の 大引け時点から0.06円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万0305円前後、銀は117.7円前後、プラチナ は4380円前後、パラジウムは4900円前後。 【NY金は米CPI待ち】 金はきのうの海外市場では、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待を受けて押し 目を買われた。 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待を受けて押し目を買われた。6月の利 下げ開始が見込まれている。ただ今夜の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて米 国債の利回りが上昇し、ドル高に振れたことに上値を抑えられた。CMEのフェドウォ ッチでは、年末までの利下げ幅が1ベーシスポイント(bp)と利下げ期待が行き過ぎ ており、米CPIで高インフレが示されると、利食い売り主導で調整局面を迎える可能 性が出てくる。 ヨルダンのサファディ外相は、エルサレム旧市街の聖地にあるイスラム教礼拝所「ア ルアクサ・モスク」ついて、イスラム教のラマダン(断食月)中にイスラム教徒の同モ スクへの立ち入りをイスラエルが制限したことで、事態が「爆発」的な状況に向かう恐 れがあると警告した。イスラム組織ハマスはラマダンの初日に「アルアクサ・モスク」 に向かう行進を呼び掛けていた。イスラエル軍は、ハマス軍事部門幹部がガザ空爆で死 亡したとの国内紙報道について、確認中と明らかにした。一方、レバノンの親イラン武 装組織ヒズボラは、イスラエルが占領するゴラン高原にあるイスラエル軍の防空前哨基 地をドローン(小型無人機)で攻撃したと発表した。 銀はきのうの海外市場では、金堅調につれ高となった。 【プラチナは欧州時間から買い戻される】 プラチナはきのうの海外市場では、欧州時間から買い戻されて堅調となった。 プラチナはニューヨーク市場でファンド筋の売り越しが確認されるなか、欧州時間か ら買い戻し主導で上昇した。欧米の利下げ期待が高まったが、中国経済の先行き懸念が 残るなか、ファンド筋の売り圧力が強い。ただ900ドル割れで買い戻されると、テク ニカル要因の買いを巻き込んで上昇した。今夜は米消費者物価指数(CPI)の発表が あり、各市場の反応を確認したい。 <今日の予定> ・企業物価指数 2024年2月(日本銀行) ・独消費者物価指数 2024年2月確報(連邦統計庁) ・英雇用統計 2024年2月(国立統計局) ・米消費者物価指数 2024年2月(労働省) ・米財政収支 2024年2月(財務省) MINKABU PRESS 東海林勇行
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