[今日の視点]貴金属=反落、NY安を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、反落して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク安を受けて売り優勢とな
ろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安を受けて軟調となろ
う。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は16.77ドル安
の2159.52ドル、銀が29セント安の2413セント、プラチナが9.07ドル
安の924.21ドル、パラジウムは12.73ドル高の1039.76ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.52/54円で、前営業日の
大引け時点から0.03円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万0236円前後、銀は115.6円前後、プラチナ
は4370円前後、パラジウムは4900円前後。
【NY金は米CPIの伸び加速が圧迫】
 金はきのうの海外市場では、米消費者物価指数(CPI)の伸びが加速したことを受
けて売り優勢となった。
 金は米消費者物価指数(CPI)の伸びが加速したことが圧迫要因になった。2月の
米CPIは前月比0.4%上昇、前年同月比3.2%上昇した。1月の前月比0.3%
上昇、前年同月比3.1%上昇から、ガソリンや住居費の上昇で伸びが加速した。市場
予想は前月比0.4%上昇、前年同月比3.1%上昇。CMEのフェドウォッチで、6
月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率は59.5%(前日59.6
%)となった。年末のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標水準は4.50〜
4.75%の確率が最も高く、利下げ幅は75ベーシスポイント(bp)に縮小した。
ただ利下げ期待に変わりがないことから株高に振れ、S&P500が最高値を更新し
た。
 銀はきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。
【プラチナはドル高や金軟調が圧迫】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。パラ
ジウムは株高を受けて買い戻された。
 プラチナはドル高や金軟調が圧迫要因になった。米消費者物価指数(CPI)の伸び
が加速し、ドル高に振れた。米連邦準備理事会(FRB)が6月に利下げを開始すると
の見方に変わりはないが、年末までの利下げ幅の見通しが縮小した。ただ株高に振れて
おり、ファンド筋の売り玉が残っていると買い戻される可能性もある。
<今日の予定>
・英貿易収支 2024年1月(国立統計局)
・英鉱工業生産指数 2024年1月(国立統計局)
・ユーロ圏鉱工業生産 2024年1月(EUROSTAT)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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