[3月18日からの1週間の展望]
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週間高低(カッコ内は日付) 3 月 11 日〜 3 月 15 日
始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比
ガソリン 先限 81,000 81,000(11) 81,000(11) 81,000 ±0
灯 油 先限 82,500 82,500(11) 81,000(11) 81,000 ±0
原 油 8月限 72,390 74,340(15) 70,290(11) 74,200 +1,930
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3 月 11 日〜 3 月 14 日
<海外原油> 週間4本値 始 値 高 値 安 値 終 値 前週末比
NY原油 5 月限 77.24 81.03(14) 76.43(11) 80.74 +3.24
ブレント原油 5 月限 82.00 85.69(14) 81.08(11) 85.42 +3.34
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15日 東京時間の午後3時15分現在 ドル・円 148.29 前週末比 0.36円の円安
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【前週のレビュー】ニューヨーク原油4月限は戻り高値を更新したものの、80ドル台
に定着することはできない状況。1月29日の高値79.09ドルから2月5日の安値
71.49ドルまでの下げ幅の1.236倍戻し(80.88ドル辺り)をほぼ達成し
た後、再び80ドル台を割り込んでいる。さらに戻り高値を更新する展開が続くとすれ
ば、1.382倍戻しの81.99ドル、1.618倍戻しの83.79ドル辺りが次
の上値目標となるとした。
【NY原油は戻り高値更新して80ドル台で上値試しか】
ニューヨーク原油は14日の急伸で戻り高値を更新した。4月限は20日に納会する
ため、5月限が指標限月となるが、14日に81.03ドルまで上昇して、1月29日
の高値78.80ドルから2月5日の安値71.52ドルまでの下げ幅の1.236倍
戻し(80.52ドル辺り)を大きく上回った。次の上値目標は1.382倍戻しの
81.58ドル、1.618倍戻しの83.30ドル辺りとなる。本稿執筆時の15日
午後には80ドル台半ばのもみ合いとなっている。
前回の当欄で指摘したように、10日の新月(日曜で取引なし)に近い11日に
76.43ドルの押し目底を付けた。日柄的に次の天井は25日の満月辺りに付ける可
能性を考えておきたい。いずれにせよ、2月上旬の安値68.85ドルからの「三段上
げ」の最終段階にあるとの見方を継続する。
材料的には、引き続き中東地域の地政学的リスクがメインテーマとなっている。11
日に武装組織フーシ派を標的に米英連合軍がイエメン西部の港湾都市を空爆し、14日
にイスラエルがガザの支援物資配給施設を空爆し29人が死亡したことが報じられてい
る。ラマダン入りして余計に中東地域の緊張が強まっている感がある。
このようななか、ハマスは14日、新たな休戦案を仲介国に提示したと発表した。イ
スラエル側は「非現実的だ」と非難したものの、15日に閣議を開いて改めて協議する
との報道もあり続報に注意したい。
外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は3万8000ドル台後半を中心に引
き続き高値圏でのもみ合いとなっている。
ドルインデックスはドル安から一転して反発する展開となり、直近では103ポイン
ト台に乗せてきた。
20日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文が発表されるため、目先はそれ
が注目されそうだ。
【2024年の世界石油需要の伸びを11万バレル上方修正=IEA月報】
12日に石油輸出国機構(OPEC)、14日に国際エネルギー機関(IEA)の月報
がそれぞれ発表された。
前者では、世界石油需要の伸びが2024年が日量225万バレル、2025年が同
185万バレルと、ともに前月から据え置きとなった。
後者では、世界石油需要の伸びが2024年が同130万バレルと、前回から11万
バレル上方修正された。
【米国の原油在庫は7週振りに減少=EIA週報】
米国内に目を移すと、直近の米エネルギー情報局(EIA)の週報で、原油在庫が前
週比153万6000バレル減の4億4699万バレルとなった。これまで6週連続で
増加していたが減少に転じた。製油所稼働率が86.8%と3週連続で上昇したことが
その背景と見られる。石油製品在庫は、ガソリンは同566万2000バレル減の2億
3408万バレルと引き続き減少していたが、留出油は同88万8000バレル増の1
億1790万バレルと増加していた。
【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】
東京原油の6番限である8月限は4営業日連続の陽線引けで戻り高値更新。上昇拡大
中のボリンジャーバンドの2シグマ(7万3790円辺り)を大幅に上回って引けた。
ガソリン先限は名目値で8万1000円の横ばい。
【NY原油のテクニカル分析】
ニューヨーク原油5月限は再び80ドル台に乗せて戻り高値を更新。上昇拡大中のボ
リンジャーバンドの2シグマ(79.86ドル辺り)を大幅に上回って引けた。
<当面の予定>
18日【経済】機械受注 2024年1月(内閣府)
【経済】小売業販売額 2024年1月確報(経済産業省)
【経済】金融政策決定会合(日本銀行)
【経済】中国小売売上高 2024年2月(国家統計局)
【経済】中国鉱工業生産 2024年2月(国家統計局)
【経済】ユーロ圏消費者物価指数 2024年2月確報(EUROSTAT)
【経済】ユーロ圏貿易収支 2024年1月(EUROSTAT)
【経済】英住宅価格指数 2024年3月(ライトムーブ)
19日【経済】鉱工業生産指数 2024年1月確報(経済産業省)
【経済】総裁記者会見(日本銀行)
【経済】金融市場調節方針公表(日本銀行)
【経済】金融政策決定会合(日本銀行)
【経済】独景況感指数 2024年3月(ZEW)
【経済】米住宅着工・許可件数 2024年2月(商務省)
【経済】米対米証券投資 2024年1月(財務省)
【経済】米連邦公開市場委員会(FRB)
【工業】米週間石油統計(API)
20日【休日】春分の日
【経済】独生産者物価指数 2024年2月(連邦統計庁)
【経済】英消費者物価指数 2024年2月(国立統計局)
【経済】英小売物価指数 2024年2月(国立統計局)
【経済】英生産者物価指数 2024年2月(国立統計局)
【経済】米住宅ローン申請指数(MBA)
【経済】米連邦公開市場委員会(FRB)
【経済】米FOMC声明文公表(FRB)
【工業】米週間石油統計(EIA)
【納会】米WTI原油 2024年4月限(NYMEX)
21日【経済】貿易収支 2024年2月速報(財務省)
【工業】原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
【工業】石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
【経済】ユーロ圏国際収支 2024年1月(ECB)
【経済】ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2024年3月速報(Markit)
【経済】ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2024年3月速報(Markit)
【経済】ユーロ圏購買担当者総合景況指数 2024年3月速報(Markit)
【経済】英政策金利公表(BOE)
【経済】英金融政策委員会議事録 3月20日分(BOE)
【経済】米経常収支 2023年10-12月期(商務省)
【経済】米新規失業保険申請件数(労働省)
【経済】米製造業景況指数 2024年3月(フィラデルフィア連銀)
【経済】米景気先行指数 2024年2月(カンファレンスボード)
【経済】米中古住宅販売統計 2024年2月(全米不動産協会)
22日【経済】消費者物価指数 2024年2月(総務省)
【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 3月10日-3月16日(財務省)
【経済】独景況感指数 2024年3月(ifo)
【経済】英小売売上高 2024年2月(国立統計局)
【商品】米建玉明細報告(CFTC)
【商品】全米石油堀削稼動数(米ベーカーフューズ)
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