［今日の視点］石油＝上昇へ、イランの報復攻撃待ちで

　国内市場は上昇へ。中心限月の２０２４年９月限で６００〜１０００円高程度を想定
する。イスラエルのネタニヤフ首相はパレスチナ自治区ガザ南部のラファへ地上侵攻を
行うと繰り返し述べている。イランがイスラエルに対する報復攻撃を見送る代わりにガ
ザの即時停戦を成し遂げようとしているとの報道はあったが、イスラエルは武装組織ハ
マスの掃討をやめようとしていない。円相場は１ドル＝１５１円後半で推移しており、
前日水準とほぼ変わらず。
　イランのアブドラヒアン外相は、米国に対して適切な外交手段でイスラエルを全面的
に支援する責任があると伝えたもよう。米国はイスラエルにダマスカスのイラン大使館
攻撃を許可したとも述べた。また、すべての国に対してイスラエルはすべての一線を越
え、処罰は確実であると通知しており、イスラエルは数日以内に困難な日々を迎えると
発言した。
　イランは中東情勢の混乱拡大をおそらく望んでいない。ただ、イスラエルと武装組織
ハマスが対話を重ねても平行線を辿っているだけであり、米国にイスラエルを抑止する
よう要請しても前向きな結果は得られないようだ。
　２０２０年、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官が米国によって殺害された後、イ
ランは米軍に対する報復をためらわなかった。報復攻撃を始める前に、イランは米軍に
通知したようだが、今回は前もって教えてくれるのだろうか。米軍に対する攻撃をため
らわない国が、イスラエル攻撃を躊躇することはほぼないだろう。
　時間外取引でニューヨーク原油５月限は前日比０．１７ドル高の８６．６０ドルで取
引されている。本日これまでのレンジは８６．４９〜８６．６０ドル。
＜今日の予定＞
◆ オーストラリア ◆
【経済】09:30 消費者信頼感指数 2024年4月（WESTPAC）
◆ 日本 ◆
【朔望】03:22 新月 新月
◆ フランス ◆
【経済】15:45 国際収支 2024年2月（フランス銀行）
【経済】15:45 貿易収支 2024年2月（INSEE）
◆ 南アフリカ ◆
【経済】20:00 製造業生産 2024年2月（南アフリカ統計局）
◆ アメリカ ◆
【工業】4/10 05:30 週間石油統計（API）
MINKABU PRESS

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