アジア株 香港株3週間ぶり安値 上海株は下げ縮小、追加支援策期待残る トランプ新政権見極め 東京時間14:00現在 香港ハンセン指数 20298.77(-429.42 -2.07%) 中国上海総合指数 3449.70(-2.60 -0.08%) 台湾加権指数 23419.84(-134.05 -0.57%) 韓国総合株価指数 2532.38(-28.77 -1.12%) 豪ASX200指数 8258.90(-36.23 -0.44%) インドSENSEX30種 79400.88(-85.44 -0.11%) アジア株は総じて下落、中国全人代常務委員会で発表された景気浮揚策が期待外れに終わったことから失望売りが広がっている。中国政府は10兆元(14億ドル)規模の景気浮揚策を打ち出したが、景気を押し上げるには不十分との見方。また、デフレ脱却期待も後退している。中国10月CPIは予想外に伸びが鈍化しPPIは予想外に下落幅が拡大した。9月末の一連の景気刺激策にもかかわらず低迷し続けている。 香港株は大幅続落、約3週間ぶり安値をつけている。中国懸念に加え米利下げ期待後退や今週のアリババやテンセント、美団、JDドットコムなどの大手ハイテク企業決算への警戒感も高まっており、幅広い銘柄が下落している。 ミネアポリス連銀総裁は「好調な経済を受け予想されていたよりも利下げ幅を縮小する可能性がある」と述べた。今週の米消費者物価指数や小売売上高が強い内容となれば12月米利下げ観測は後退する。香港は金融政策を米国に連動させているため12月米利下げ見送りとなれば、香港の基準金利引き下げも見送りに。米経済統計のほかパウエルFRB議長とウォラーFRB理事の講演も予定されている。 上海株は下げ幅を縮小している。先週末の景気浮揚策は期待外れに終わったが、トランプ氏復活により米中貿易摩擦激化は避けられないことから中国政府は遅かれ早かれ追加刺激策を講じる可能性が高い。ただ、今週末に小売売上高や住宅販売価格など10月一連の中国経済統計を控えているほか、トランプ氏がどのような保護貿易政策を実施するかを見極めてから当局は動くと予想されており、さらなる支援策発表はまだ先の可能性。 豪州株は0.44%安。中国支援策失望により鉄鉱石や原油など商品価格が時間外で下落していることから、BHPグループやリオティント、ミネラルリソーシズ、アルコア、フォーテスキューなど素材関連が総じて下落している。 チャルマーズ豪財務相はトランプ氏勝利で経済的打撃を受ける可能性があると警告、貿易摩擦激化は避けられないと述べた。豪州では今週、賃金指数や消費者インフレ期待、雇用統計が発表される。前回9月の雇用統計は雇用者数が市場予想をはるかに上回り、労働参加率は過去最高を更新した。その反動で10月はやや低調となる可能性がある。
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