アジア株 週末を前に上海と香港は下げ拡大 印アダニは大幅続落、S&P見通し「ネガティブ」付与 東京時間14:01現在 香港ハンセン指数 19363.98(-237.13 -1.21%) 中国上海総合指数 3336.93(-33.47 -0.99%) 台湾加権指数 22976.35(+420.69 +1.87%) 韓国総合株価指数 2502.21(+21.58 +0.87%) 豪ASX200指数 8400.80(+77.84 +0.94%) インドSENSEX30種 77933.44(+777.65 +1.01%) アジア株は高安まちまち。 香港株は大幅下落、約2カ月ぶり安値をつけている。上海株も下げ幅を拡大している。特に目立った材料はないが、米中関連報道やウクライナ情勢など週末に何が起こるか分からないため、リスク回避姿勢が強まっている。 香港市場では医療品や不動産、消費者サービス関連が総じて下落している。バイドゥは9%超安、約2年ぶり安値をつけている。四半期決算の売上高が前年同期比3%減と、ここ2年以上で最大の落ち込みとなった。 台湾株は大幅反発。TSMCや聯発科技、聯華電子、世芯電子、創意電子など半導体関連が総じて上昇。韓国市場でもハイテク関連が上昇している。エヌビディア株がプラスで引けたことで安堵感が広がっているもよう。 エヌビディア決算は一部投資家を落胆させたようだが、結局きのうの米株式市場では小幅ながらも上昇して取引を終えた。米証券会社ニーダムはエヌビディアの目標株価を145ドルから160ドルに引き上げた。 豪州では来週、10月消費者物価指数が発表される。前回から伸びが加速することが予想されており、強い数字となれば豪中銀利下げ期待が一段と低下する。ほとんどのアナリストは最初の利下げを来年5月頃と予想、豪ウエストパック銀行は利下げ予想を従来の2月から5月に先延ばしした。一方、米中貿易摩擦が豪州経済にとってマイナスの影響をもたらすとして、ゴールドマンサックスは利下げ開始を2月と予想している。 インド株は反発、前日はアダニ報道を受け5ヵ月ぶり安値をつけた。インドステイト銀行やインダスインド銀行、ICICI銀行など金融株が総じて上昇。IT関連や自動車も軒並み上昇している。一方、アダニグループ関連銘柄はきょうも下落。アダニ・エンタープライズは7%超安、アダニ・ポート&スペシャル・エコノミック・ゾーンは2.3%安。 米当局がインド政府高官に約2億5000万ドルの賄賂を渡したこと、それを米国の投資家に隠した罪でインド財閥アダニグループの創業者と幹部を起訴した。格付け会社S&Pはアダニポート、アダニ・グリーン・エナジー・リミテッド、アダニ・エレクトリシティ・ムンバイの格付け見通しに「ネガティブ」を付与。ムーディーズも贈賄罪の件はグループ会社の信用にマイナスと指摘。一方、アダニグループは米国の主張は「根拠がない」として、あらゆる法的手段を講じるつもりだと声明を発表した。 アダニ問題はインド通貨ルピーにも波及しており、対ドルで過去最安値を更新している。
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