●論点解説ゴム、ゴム相場の論点整理=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 ゴム相場は8〜9月に天候リスクを織り込む形で急伸する一方、10月は天候リスク
の軽減評価で急反落する展開になった。しかし、11月は短い時間間隔で乱高下を繰り
返しており、方向性が定まっているとは言い難い。引き続き天候リスクを織り込む必要
性は乏しく、需要環境の評価が中心になる。トランプ米次期政権で貿易紛争が発生する
リスクの高まりはネガティブ。一方で、トランプ次期政権がどの程度の関税引き上げを
実行に移すのかは不透明感が強く、警戒感や恐怖心のみでリスクオフ化を進めるような
動きは一服している。中国経済に関しては、金融緩和などの効果もあって足元の経済指
標は若干の改善傾向を見せるが、景気減速そのものは否定されていない。新車販売も新
エネルギー車などの販売支援策の影響で年末までは堅調とみられるが、年明け後はその
反動で急激な落ち込みが警戒されている。相場テーマが多岐にわたり、いずれも強弱評
価が可能な状態にあるため、上海ゴム市場の投機マネーの動向に強く依存する不安定な
地合になっている。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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