金・銀午前=金が反落、現物安が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金が反落。ドル建て現物相場の下落と円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、
円高が一服したが、ドル建て現物相場の急落を受けて軟調となった。銀の商いは成立し
なかった。
 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が162〜96円安、金ミニが
168.0〜91.5円安、ゴールドスポットが335円高、銀が出来ず。
 午前11時2分現在の出来高は、金が2万1244枚、金ミニが8964枚、ゴール
ドスポットが8093枚、銀が0枚。
【NY金はドル安が支援も上げ一服】
 金は中東情勢に対する懸念やドル安が支援要因になった。イスラエルとレバノンの親
イラン武装組織ヒズボラの停戦合意も攻撃が続いており、先行き懸念が残った。ただヒ
ズボラの最高指導者ナイム・カセム師は29日、イスラエルとの停戦協定の履行に向け
レバノン軍と緊密に連携すると確約した。ヒズボラは「誇りを持って」停戦に合意した
と述べた。一方、シリア軍は北部の要衝アレッポに押し寄せたイスラム主義の反体制派
「シャーム解放機構(HTS、旧ヌスラ戦線)」が主導する大規模な攻撃で数十人の兵
士が死亡したと発表した。シリア軍司令部は、反体制派がアレッポの大部分に侵入した
と認めた。ロシアはシリア軍を支援するため反体制派を攻撃しており、シリア情勢も確
認したい。
 トランプ次期米大統領は、カナダのトルドー首相と国境、貿易、エネルギーについて
「非常に生産的」な会談を行ったと明らかにした。次期米大統領はカナダに25%の関
税を課すとしており、トルドー首相は関税回避のため、協議している。また中国やイン
ド、ロシアなどで構成する新興国グループ「BRICS」に対し、ドルに代わる新しい
通貨をつくったり、別の通貨を支援したりしないよう求め、さもなければ100%の関
税を課すと表明した。
 金先限は1万2741円まで下落した。ドル建て現物相場の下落が圧迫要因になっ
た。円相場は1ドル=149円台後半で円高が一服した。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、軟調。前週末の海外市場では、中東情勢に対する懸念やド
ル安を受けて買い優勢となった。アジア市場では、朝方の2646.06ドルから、ト
ランプ次期米大統領のBRICSに対する関税発言を受けて軟調となった。
 午前11時現在、金が2635.98ドル、銀は3040セントで推移。前営業日の
大引け時点は金が2664.37ドル、銀が3070セント。

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