円買い優勢も一服、ポンドは英CPIの伸び鈍化で買われる、次第に米CPI待ちに=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
円買い優勢も一服、ポンドは英CPIの伸び鈍化で買われる、次第に米CPI待ちに=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、円買いが優勢。東京午後に植田日銀総裁が次回決定会合で利上げについて議論されるとしたことに反応。内容的には昨日の氷見野副総裁の発言と大差ないものだったが、市場は利上げ期待を高めている。ドル円は158円付近から15.70付近へ、ユーロ円は162円台後半から一時161.50付近まで、ポンド円も192円台後半から191.35付近まで下落した。ただ、欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移しており、円買いの動きは次第に落ち着いた。ポンドにとっては12月消費者物価指数が予想を下回る伸びにとどまったことが一瞬売りを誘ったが、その後は買戻しが優勢になっている。英中銀の利下げ観測がやや高まり、英株が買われたほか、英国債の売りも一服している。ただ、ポンドドルは1.21台後半から1.22台前半までの値動きにとどまっており、前日NY終値から離れずの水準で取引されている。この日はJPモルガンやウェルズファーゴなど米金融大手の決算が発表されており、いずれも時間外取引で株価が上昇、ダウ先物も上げ幅を拡大している。ただ、為替相場への影響は限定的で、次第に米消費者物価指数の発表待ちのムードとなっている。

 ドル円は156円台後半での取引。東京午前の158.09近辺を高値に、その後は売りに押されている。東京午後に植田日銀総裁が次回決定会合で利上げについて議論されるとしたことで円買いの動きが強まった。ロンドン序盤にかけて安値を156.71近辺まで広げた。その後は157円台乗せまで下げ渋りも、戻りは限定的。クロス円とともに上値重く推移している。

 ユーロドルは1.03付近での取引。やや下押しの動きも1.0287近辺まで。その後の買い戻しは1.0317近辺までと上下ともに値動きは限定的。ユーロ円はドル円とともに下落。東京朝方の162.89近辺を高値に、ロンドン序盤には161.54近辺まで下押しされた。その後も161円台後半で上値を抑えられている。対ポンドでは振幅をみせるも方向性に欠ける取引となっている。

 ポンドドルは1.22台前半での取引。この日注目された12月英消費者物価指数は前年比+2.5%と予想および前回値+2.6%から若干伸びが鈍化した。ポンドドルは一時1.2163近辺まで下落も、その後は1.2241近辺まで買い戻されている。足元では前日NY終値1.2215付近での揉み合いに落ち着いた。ポンド円はドル円とともに下落。東京朝方の193.05近辺を高値にロンドン朝方には191.35近辺まで安値を広げた。その後は192円付近までの反発にとどまり、191円台で上値重く推移している。ユーロポンドは0.8420-0.8463レンジで振幅したが、前日NY終値付近に落ち着いた。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

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