ゴム週間展望=上海ゴムに買い過熱感、目先は上げ一服か

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
              [1月20日からの展望]
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     週間高低(カッコ内は日付)         1月13日〜1月17日
<国内>         始 値     高 値       安 値      帳入値     前週比
 25年06月限      368.6      387.7(17)    367.2(14)    384.9    + 16.3
 RSS先限      370.0      382.0(15)    370.0(14)     382.0     + 16.0
 TSR20    304.0      309.0(15)    304.0(14)    307.0     +  3.0
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東京外為市場 円相場(本日 15:15現在) 155.69円  前週末比 2.65 円高
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【前週までのレビュー】上海ゴムに戻りの鈍さが見え始めたことから、反発場面が終了
する可能性があるとみた。
【上げ一服か】
 JPXゴムRSS3号は、急伸場面となっている。活発限月の6月限は、8日以降、
上海ゴムの上昇を手掛かり、17日に387.7円まで上昇した。8日から16日まで
は、6連騰となっている。ただ、上昇を主導した上海ゴムの日足をみると、上ヒゲの長
いチャートが目立ち始めている。徐々に過熱感が出ているようだ。目先は上げ一服とな
る可能性があるとみる。
【中国の景気刺激策の効果が出始める】
 17日に中国国家統計局が発表した2024年12月の鉱工業生産は前年比6.2%
増加となり、11月の5.4%から伸びが加速した。また、同時に発表した同月の小売
売上高は前年比3.7%増。こちらも11月の3.0%増から加速した。中国政府は、
昨年、相次いで景気刺激策を打ち出したが、徐々にその効果が表れてきた可能性があ
る。
 ただ、12月の不動産投資は同10.6%減少となり、不動産不況は続いている。中
国の不動産市況が好転しなければ、本格的な景気回復は難しいだろう。
【上海ゴムは直近の下落の半値戻しに挑戦】
 上海ゴムの中心限月5月限は、自律反発場面となっている。5月限は、3日の取引
で、それまで支持となっていた昨年11月18日の安値1万7360元をしっかり割り
込むと、7日に一時1万6370元まで下落した。7日の下落で、昨年12月31日か
ら7日まで5本連続の陰線となったうえ、この間の下落幅が約1500元となった。
 ただ、8日以降は一転して買いが先行し、7連騰となり、16日には1万7680元
まで上昇した。13日以降、上ヒゲの長い日足が目立つが、上値を切り上げている。目
先、のポイントは、昨年12月6日の高値1万9180元から今年1月7日の安値1万
6370元まで下落に半値戻しとなる1万7775元を突破できるかだ。これに成功す
れば、節目の1万8000元を目指すことになる。
【東京ゴム活発限月の6月限のテクニカル要因】
 ゴムRSS3号の活発限月の6月限は、大幅高となった。12月からの値動きをみる
と、上海高から買いが優勢となり、6日には380.0円まで水準を引き上げた。た
だ、同水準では上値が重く、その後は上海安から売り優勢の展開となり、23日には3
62.6円まで下落した。その後、1月6日に376.5円まで上昇後に急落し、7日
に351.0円まで下落した。だが、8日以降は、上海ゴムの上昇を受けて、6連騰と
なり17日には387.7円まで水準を引き上げた。
 一段高となった場合、節目の390円が最初の関門になる。同水準を上抜くと、節目
の400元や昨年10月1日に付けた一代の高値412.0円が視野に入る。一方、軟
化するようなら、節目の380円付近が支持になる。同水準を割り込むと、節目375
円や370円が意識される。
【今週の注目ポイント】
 上海ゴムに注目したい。上海ゴムの中心限月の5月限は、8日から7連騰となってい
るが、徐々に上ヒゲの長い日足が目立っている。調整安となれば、JPXゴムRSS3
号も地合いを緩めることが予想される。
【相場予想レンジ】
 1月20〜24日のJPXゴムRSS3号6月限の中心レンジ予想は350〜400
円。テクニカルの支持線は370.0円(節目)、抵抗線は386.8円(1月16日
高値)。
<当面の予定(イベント・経済統計)>
20日 ●米国(ルーサーキング牧師の誕生日)
    機械受注 2024年11月(内閣府)
    ゴム指定倉庫在庫(大阪取引所)
    独生産者物価指数 2024年12月(連邦統計庁)
21日 英雇用統計 2024年12月(国立統計局)
    独景況感指数 2025年1月(ZEW)
22日 米景気先行指数 2024年12月(カンファレンスボード)
23日 貿易収支 2024年12月速報(財務省)
    日銀金融政策決定会合(24日まで)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
24日 消費者物価指数 2024年12月(総務省)
    総裁記者会見(日本銀行)
    上海ゴム指定倉庫在庫(上海期貨交易所)
    ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2025年1月速報(Markit)
    ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2025年1月速報(Markit)
    米消費者信頼感指数 2025年1月確報値(ミシガン大)
    米中古住宅販売統計 2024年12月(全米不動産協会)
    建玉明細報告(CFTC)
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