NY原油市況=下落、ディープシーク・ショックで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2025/03     74.54       75.15       72.38       73.17        - 1.49
  2025/04     73.81       74.32       71.77       72.50        - 1.46
  2025/05     73.13       73.58       71.20       71.87        - 1.44
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              813,839             1,810,846    ( + 2,380)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2025/02     246.00    - 5.62
                            2025/03     238.99    - 5.81
         改質ガソリン       2025/02     202.82    - 2.08
                            2025/03     205.48    - 2.17
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油の期近は下落。期近2限月は前営業日比1.49〜1.46ドル
安。その他の限月は1.44〜0.95ドル安。
 中国の新興企業ディープシークが開発したAIが無料で提供が開始され、米株式市場
に売りが強まったことがリスク資産の一角である原油相場も圧迫した。チャットGPT
など米企業が開発してきたAIと比較してディープシークのAIが高性能であるうえ、
かなりわずかな投資で開発されたことから、株高のエンジンとなっていたAI関連銘柄
が淘汰の波にさらされ、米株価指数を圧迫している。チャットGPTなど有料AIへの
課金は減少する見通し。
 不法移民の受け入れを巡り米国とコロンビアが対立し、コロンビアが譲歩する格好と
なったものの、トランプ大統領による関税を用いた脅しは世界経済にとってリスク要因
であるとみなされており、原油相場を引き続き圧迫した。米国はカナダやメキシコ、中
国にも関税を発動する予定。
 トランプ米大統領が石油輸出国機構(OPEC)に原油価格の引き下げを要求してい
るなかで、現行の予定に沿ってOPECプラスが4月から増産を開始する可能性がある
ことも重し。トランプ米政権がロシアに対する制裁を継続し、新たなイラン制裁を開始
するにはOPECの増産が必要とみられている。ただ、ロシアはOPECプラスの舵取
り役。
 時間外取引で3月限は軟化した後に下げ渋ると、75.15ドルまで強含んだ。た
だ、上値は重くプラス圏での推移は一時的だった。通常取引開始後は売りが強まり、
72.38ドルまで下落した。
 改質ガソリンの期近は続落、ヒーティングオイルの期近は反落。原油安が重しとなっ
た。
今日の材料
・米ミサイル防衛システム「アイアンドーム」構築へ米大統領令に署名
・パレスチナ人の強制移住について米国はアルバニア政府と協議=チャンネル12
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