●論点解説原油、トランプ大統領の動きで急落・急反発=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 原油相場は急落後の急反発と荒れた展開になり、期近安・期先高と対応が割れた。米
中間で貿易紛争が激化したことはネガティブ。米中経済の先行き不透明感に加えて、中
国は米国産エネルギーに対する関税という形で直接的な影響も生じやすい。一方、トラ
ンプ大統領はその一方でイランに対して「最大限の圧力」をかける大統領令に署名し
た。イラン産原油の輸出抑制が目指されることになる。いずれもトランプ大統領に起因
した動きだが、通商リスクの売りと地政学リスクの買いが交錯している。
 トランプ大統領は原油安を強く志向しているが、大統領就任後は産油国であるカナダ
とメキシコに対する関税発動の議論、そしてイランに対する経済制裁と、逆に原油価格
を押し上げる施策ばかりを展開している。それでも70ドル台前半に留まっていること
は地合の悪さを示しているが、トランプ大統領の動きによって上下双方に大きくブレや
すい環境になっている。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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