●週間見通し原油、需給緩和の売りで70ドル割れへ==マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 前週は70ドル台前半まで下落する展開になった。米中通商環境の悪化が上値を圧迫
した。中国政府の対応は冷静との評価で非鉄金属相場などは底固さを見せたが、原油は
中国が米国産絵エネルギーを課税対象としたこともあり、調整売りを進める動きが目立
った。米原油在庫が増加に転じたこともネガティブ。トランプ米大統領がイランに対す
る最大圧力を掛ける方針を示したが、供給リスクのプレミアムを加算していくような動
きは限定された。米国の対カナダ、メキシコの関税発動の場合は混乱が生じる可能性も
あったが、関税発動は1ヵ月先送りされた。
 今週も上値の重い展開が続きやすい。需給緩和評価の上値圧迫が続こう。特に米原油
在庫の増加がみられると、売り安心感が強まりやすい。12日に石油輸出国機構
(OPEC)、13日に国際エネルギー機関(IEA)の月報が発表されるが、ここで需給
緩和見通しが再確認されると、70ドル割れが打診される。大きな値下がりが想定され
る値位置ではないが、戻り売り優勢の地合が維持される見通し。ただし、トランプ政権
の対イラン政策によっては、短期急伸リスクを抱えていることに注意が必要。突発的な
急伸リスクは排除されていない。
 予想レンジは、68.00〜73.0ドル。
(マーケットエッジ・小菅 努)



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