貴金属は、金が反発して寄り付く見通し。金はニューヨーク高を受けて買い優勢とな ろう。銀はニューヨーク安と円高を受けて軟調となろう。プラチナ系貴金属(PGM) はプラチナがニューヨーク安と円高を受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は22.61ドル高 の2952.44ドル、銀が51セント安の3234セント、プラチナが3.75ドル 安の968.07ドル、パラジウムは28.01ドル安の942.29ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=149.77/79円で、前営業日の 大引け時点から0.69円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万4280円前後、銀は157.0円前後、プラチナ は4605円前後、パラジウムは4800円前後。 【NY金は逃避買いで一代高値更新】 金はきのうの海外市場では、安全資産の買いを受けて堅調となった。 金は安全資産の買いが支援要因になった。米国の関税に対する懸念や地政学的リスク が支援要因になった。2月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.4 と、前月の52.7から低下し、2023年9月以来の低水準となった。トランプ米政 権が掲げる関税措置と連邦政府の大規模な支出削減に対する懸念が重しになった。ウク ライナの停戦協議が続いているが、不透明感が残っている。トランプ米大統領は、ロシ アによるウクライナ侵攻開始から3年となるのに合わせ開催された主要7カ国(G7) 首脳のテレビ会議で、紛争終結を目指す考えで一致したとした。ただ米国とウクライナ の鉱物資源に関する協定はまとまっておらず、今後の協議を確認したい。ロシアのプー チン大統領は、米ロ間の将来的な経済取引の一環として、レアアース(希土類)の共同 開発のほか、米国へのアルミニウム供給などを提案した。 銀はきのうの海外市場では、ドル高を受けて売り優勢となった。 【NYプラチナはドル高が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高を受けて売り優勢となった。 プラチナはドル高が圧迫要因になった。23日投開票のドイツ総選挙で最大野党の保 守陣営「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」が第1党になったことを受 け、ユーロが一時上昇した。ただその後は、連立政権発足までにかかる時間が意識され 上げ幅を縮小した。米国の関税に対する懸念も下げ要因である。トランプ米大統領は、 3月4日に迫るカナダとメキシコに対する関税発動は「予定通り」という認識を示し た。 <今日の予定> ・独国内総生産 2024年10-12月期確報(連邦統計庁) ・米ケース・シラー住宅価格指数 2024年12月(S&P) ・米消費者信頼感指数 2025年2月(カンファレンスボード) MINKABU PRESS 東海林勇行
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