英労働市場は緩やかな冷え込みに留まる リスクは4月の国民保険料の雇用主負担分の引き上げ=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうのポンドドルは緩やかな買いの展開が見られており、1.26ドル台後半に上昇している。ポンドドルは本日の上げで100日線を再び上回っており、1月中旬からの上昇トレンドは維持されている状況。

 エコノミストからは、現在の英労働市場は緩やかな冷え込みに留まっているものの、4月の国民保険料(NICs)の企業負担分の引き上げは重大なリスクだと指摘している。データの質の問題で、英労働市場の状況を正確に読み取ることは難しいが、広範な指標によると、労働市場は以前よりは緩み、恐らく完全雇用を若干下回る程度の水準で推移しているという。それにもかかわらず、民間の通常賃金の伸びは6.3%と、2%インフレに見合う伸びを3%ポイント超上回っていると指摘。賃金はディスインフレのトレンドこそ維持しているものの、その進展は緩慢だという。

 同エコノミストは、今年は英失業率が上昇し、給与の伸びも緩やかになると見込んでいる。その場合の重大なリスクとして、4月に予定されえている国民保険料(NICs)の企業負担分の引き上げを挙げている。4月6日から雇用主の負担拠出率が現行の13.8%から15.0%に引き上げられる。もし、企業がそれに対して労働需要を大幅に削減することで対応した場合、失業率は2026年初めまでにベースラインより0.3%ポイントの上昇が予想されるという。

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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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