ユーロ買い・円売り・ドル売り 欧州株堅調でリスク警戒感は後退=ロンドン為替概況 ロンドン市場では、ユーロやポンドが買われるとともに、円安やドル安の動きが優勢になっている。欧州株や米株先物が堅調に推移しており、リスク警戒感が後退している。先週末のトランプ=ゼレンスキー会談が口論の応酬に終始したあと資源協定は署名に至らず。しかし、欧州首脳らがウクライナ支援で結束を確認したことが安ど感を広げている。ただ、ウクライナ情勢は一段と混迷を深めていることも忘れてはならない。あすにトランプ関税発動も控えており、リスク警戒の一服も危ういものとみえる。欧州防衛費の増額計画を受けて、ドイツ債利回りが上昇、ユーロ相場を押し上げた面も指摘される。また、ファンダメンタルズ材料としてはこの日発表された一連の欧州と英国の製造業PMI確報値が上方改定されたことやユーロ圏消費者物価速報が予想を上回ったことが、ユーロとポンドの下支えとなって面もあったようだ。今週のECB理事会では政策金利の25bp引き下げが市場コンセンサスとなっている。しかし、その後については利下げが最終段階に差し掛かっているとの見方がでており、タカハトの意見が交錯しそうだ。ドル円は150円台割れから151円台乗せへ、ユーロ円は156円付近から158円台乗せへ、ユーロドルは1.04台前半から後半へと上昇している。 ドル円は151円台前半での取引。東京市場では売りに押されたが、ロンドン時間に入ると買い優勢となっている。ロンドン朝方に149.95近辺の安値をつけたあとは、150円台を回復。欧州株高や米債利回り上昇とともに買われ、足元では高値を151.25付近に伸ばしている。 ユーロドルは1.04台半ばでの取引。ウクライナ支援について欧州があらためて結束することを確認、ユーロが買われている。東京早朝の1.0370付近を安値に1.04台に乗せる場面があった。しかし、ロンドン朝方にかけては再び1.04台割れとなる場面があった。ロンドン時間が本格的に始まるとユーロ買いが強まっている。足元では高値を1.0460付近に伸ばしている。ドイツの防衛予算増額計画を受けて独債利回りが上昇、一連の製造業PMI確報値の上方改定、ユーロ圏消費者物価速報が予想を上回るなどユーロ買い材料が相次いだ。ユーロ円も欧州株高とともに上昇。155.93近辺を安値に158円台乗せへと高値を伸ばしてきている。対ポンドでは週明けに買われたあとは売買が交錯している。 ポンドドルは1.26台後半での取引。ユーロドルとともに買われており、東京早朝の1.2570近辺を安値に足元では高値を1.2670付近へと伸ばしてきている。ポンド円はロンドン朝方の188.82近辺を安値に買われ、足元では191.60台に高値を伸ばしている。ユーロポンドは東京早朝の0.8241近辺を安値に、一時0.8270近辺まで買われた。ロンドン時間にはレンジ内で揉み合いとなっている。欧州とともに英国の製造業PMI確報値も上方改定されている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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