円高が一服、欧州株が持ち直す ドル円148円付近=ロンドン為替概況 ロンドン市場では、円高が一服している。ドル円は東京午後に148円台前半から147円台半ばへと下落した。植田日銀総裁が「輸入インフレ沈静化の一方で力強い賃金上昇続くため、実質賃金と消費支出は改善すると予想」と発言したことが日銀追加利上げ観測を広げていた。しかし、ロンドン時間に入ると流れが反転し、ドル円は148円台を回復している。米露が再び交渉を行うとの報道にウクライナ停戦への期待が広がったもよう。売りが先行していた欧州株がプラスに転じる動きがみられた。リスク動向の持ち直しで米10年債利回りも4.28%から4.33%台に上昇している。ユーロ円は160円台半ばから一時161円台を回復。ポンド円は191円台前半から一時192円台に乗せる場面があった。ただ、足元では米株先物が時間外取引でマイナスに転じており、リスク動向は落ち着かない。独DAX指数も再びマイナスに沈んできている。 ドル円は148円付近での取引。東京午前の148.38近辺を高値に、東京午後からのロンドン朝方にかけては147.58近辺まで下押しされた。植田日銀総裁が賃金上昇について前向きにコメントしたことで、市場に追加利上げ観測が広がっていた。また、日本株やアジア株が軟調に推移したことが円高圧力となる面もあったようだ。しかし、ロンドン時間に入ると一転して買われている。一時148.20台まで買い戻される場面があった。売りが先行した欧州株が持ち直したことに反応。米国とロシアが再び接触すると報じられており、ウクライナ停戦への期待が広がった面があった。ただ、足元では米株先物が下げており、リスク動向は交錯している。 ユーロドルは1.08台後半での取引。1.0860-1.0897レンジでやや上値重く推移している。米債利回りが上昇しており、ドル買い圧力が重石となっている。ユーロ円は振幅。東京午前の161.52近辺を高値に、ロンドン朝方にかけては160.43近辺まで下落。しかし、ロンドン時間に入ると161.20台まで買い戻しが入った。足元では再び160円台後半と落ち着かない値動きになっている。対ポンドではややユーロが軟調。 ポンドドルは1.29台半ばでの取引。東京午前の1.2973近辺を高値に、ロンドン朝方には1.2942近辺まで軟化した。比較的狭いレンジでの揉み合いが続いている。ポンド円はユーロ円とともに振幅。東京午前の192.35近辺を高値にロンドン朝方には191.18近辺まで下落した。ロンドン時間に入ると買戻しが優勢となり192円台を一時回復。しかし、足元では191円台後半へと再び軟化している。ユーロポンドは0.8388から0.8404までのレンジでやや上値重く推移している。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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