NY原油市況=小幅続伸、自動車関税を嫌気する反応は限定的

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2025/05     69.96       69.97       69.12       69.92        + 0.27
  2025/06     69.45       69.53       68.72       69.49        + 0.28
  2025/07     69.00       69.04       68.26       69.00        + 0.27
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              675,790             1,792,777    ( + 14,228)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2025/04     228.47    - 0.40
                            2025/05     225.42    + 0.34
         改質ガソリン       2025/04     224.64    + 1.36
                            2025/05     225.45    + 1.51
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油の期近は小幅続伸。期近2限月は0.27〜0.28ドル高。その
他の限月は0.27〜0.31ドル高。
 トランプ米大統領が輸入するすべての自動車に25%の関税を課す大統領令に署名
し、来週には相互関税も発動するが、金融市場全体で貿易戦争の激化を嫌気する反応は
限定的だったことが原油相場を支えた。トランプ米大統領は、相互関税について「全て
の国が対象だが、極めて寛大なものにするつもりだ。多くのケースで、過去数十年間に
我々に課してきた関税より低くなる」と述べた。相互関税の発動でトランプ米政権の関
税政策は大枠で整うことから、悪材料の出尽くしも意識された。
 ただ、米国に対する報復関税が想定されるため、世界経済の下振れリスクは根強く、
上値は重かった。カナダのカーニー新首相は、不当な25%の関税はカナダ経済に打撃
を与える、トランプ大統領はUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)を「裏切っ
た」 、カナダの対米報復措置はすぐに発動されるだろうと述べた。オンタリオ州首相
は可能な限りの痛みを米国に与えると表明している。
 米国の制裁を背景に、ベネズエラやイランの原油輸入を見送る動きがあることは支援
要因。また、米国がイランやイエメンに対する攻撃態勢を整えているとの観測が強まっ
ていることも、イラン産原油を巡る不確実性を高めている。トランプ米大統領は今月初
めにイラン最高指導者のハメネイ師宛てに書簡を送り、イランはオマーンを経由して返
信したと伝わっている。
 時間外取引で5月限は売り買い交錯。プラス圏とマイナス圏で推移したが、通常取引
開始を控えて下げ幅を消した。通常取引開始後に再度売りに傾くと、69.12ドルま
で軟化したが、下げは続かず。その後、69.97ドルまで強含みつつ、プラス圏で引
けた。
 改質ガソリンの期近は続伸。ヒーティングオイルの当限は反落した。
今日の材料
・イラン最高指導者の顧問、米国と間接交渉の用意がある=タスニム通信
・米国はウクライナに投資計画全ての管理権要求、欧州など他国排除
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