【これからの見通し】トランプ政策をにらんだ相場展開が続く、相場は短期的に不規則な動き示す

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】トランプ政策をにらんだ相場展開が続く、相場は短期的に不規則な動き示す

 引き続きトランプ政策をにらんだ相場展開となっている。昨日は中国が条件付きで米国と話し合いを始める用意があると報じられた。ただ、その条件が達成困難とみられており、米中貿易戦争は平行線を続けている。

 今日の話題は、日米通商協議が開始したことだ。閣僚級会談に急遽、トランプ大統領が参加するという演出じみたものとなった。話し合いの端緒として成功を印象付けたかったようだ。表面的にはスムーズな会合となり、お互いの主張の確認および今後の協議の進め方が話し合われた。為替に関する言及がなかったことに市場は反応し、円高に調整が入っている。ドル円は141円台まで軟化していたが、報道後は142円台後半まで反発している。ただ、今後の米国からの要求次第ではふたたび日本政府は困難な選択を迫られることになる、為替についてもあとから何か言ってくる可能性が残っている。

 トランプ関連では、このあとはイタリアのメローニ首相との関税をめぐる会談が行われる予定となっている。不規則な発言には引き続き注意が必要となろう。

 この後の海外市場での経済イベントでは、ECB理事会が金融政策を発表する。市場では政策金利の25bp引き下げが織り込まれている。ラガルドECB総裁の会見で、今後の政策見通しが示されることが期待されている。ただ、トランプ関税に対する非難が中心となる面もあり、明確な金利見通しは得られない可能性もあろう。その場合、不透明・不確実との認識が前面に押し出されそうだ。そのなかで、トランプ関税の与える影響が成長とインフレどちらに傾きやすいのか、ヒントを探りたい。

 米経済指標発表は、住宅着工件数(3月)、フィラデルフィア連銀景況指数(4月)、新規失業保険申請件数(04/06 - 04/12)などが予定されている。その他では、トルコ中銀政策金利(4月)、カナダ国際証券取扱高(2月)などが発表される。

 発言イベント関連では上記イベントのほかに、バーFRB理事が金融におけるサイバーセキュリティついて講演を行う。米5年インフレ連動債(TIPS)入札(250億ドル)が実施される。グッドフライデー前日のため米債券市場は短縮取引となる。米企業決算では、ネットフリックス、ブラックストーン、チャールズシュワブ、アメリカンエキスプレスなどが注目される。 

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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