株価指数先物【引け後】 米中対立の緩和期待からショートは避ける

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪6月限
日経225先物 35780 +750 (+2.14%)
TOPIX先物 2636.0 +45.5 (+1.75%)

 日経225先物(6月限)は前日比750円高の3万5780円で取引を終了。寄り付きは3万5590円とシカゴ日経平均先物清算値(3万5570円)にサヤ寄せする形で買い先行で始まり、3万5680円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は利益確定に伴うロングの解消も入るなかで前場中盤に3万5430円まで上げ幅を縮め、前場終盤にかけては3万5500円~3万5550円辺りで保ち合いを継続。

 だが、午後の取引に入ると上へのバイアスが強まり、現物の取引開始後ほどなくして3万5870円まで買われた。後場中盤以降は持ち高調整の動きから上げ幅を縮めたものの、3万5650円~3万5780円辺りでの推移が続いた。

 買い一巡後は週末要因もあって3万5500円辺りで膠着感が強まるとみられていたが、「中国政府は米国への報復関税を巡り、米国からの一部輸入品を対象から除外することを検討している」との米メディア報道をきっかけにショートカバーが強まった。さらに、中国メディアは半導体関連製品の一部を追加関税の対象外とする準備を進めているとの報道が伝わったことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の買い戻しに向かわせた。

 今後、米国と中国が交渉のテーブルに着くことができれば、アルゴリズム発動のトリガーとなる可能性もあるため、ショートを仕掛けづらくさせよう。取引終了後に2025年3月期決算を発表したアドバンテスト <6857> [東証P]は、2026年3月期の見通しが市場コンセンサスを下回った。しかし、1900万株(発行済み株式数の2.6%)、700億円を上限とする自社株買いを発表しており、これが評価されるようだと、売り込まれていた半導体株の買い戻しによって日経平均型を牽引する形となろう。

 日経225先物は3万5000円水準を固めつつ、25日移動平均線が位置する3万6440円が目先のターゲットになりそうだ。週足では13週線が位置する3万6480円が射程に入る。

 NT倍率は先物中心限月で13.57倍に上昇し、一時13.60倍まで切り上がる場面もみられた。前場は13.52倍まで下げており、25日線(13.54倍)を挟んでの推移をみせていたが、同線を上回ってきた。アドバンテストの動向次第では、NTショートを巻き戻す動きが強まる可能性がありそうだ。

 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万7395枚、ソシエテジェネラル証券が1万3729枚、サスケハナ・ホンコンが4714枚、バークレイズ証券が4059枚、野村証券が2413枚、日産証券が1740枚、モルガンMUFG証券が1340枚、SBI証券が1165枚、ゴールドマン証券が985枚だった。

 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万5216枚、ソシエテジェネラル証券が2万2818枚、バークレイズ証券が6640枚、JPモルガン証券が6055枚、ゴールドマン証券が4542枚、モルガンMUFG証券が3572枚、サスケハナ・ホンコンが2972枚、ビーオブエー証券が2830枚、みずほ証券が1604枚、UBS証券が1313枚だった。

株探ニュース

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