【↑】日経平均 大引け| 3日続伸、米中協議の進展期待で買い優勢 (5月12日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  37697.28
高値  37726.44(09:00)
安値  37417.39(12:38)
大引け 37644.26(前日比 +140.93 、 +0.38% )

売買高  21億5238万株 (東証プライム概算)
売買代金  4兆8542億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日続伸、米中協議進展を好感
 2.短期的な過熱感が意識され一時マイナス圏も
 3.半導体製造装置関連の上げ足が目立つ
 4.米国での薬価引き下げで懸念で医薬品が軒並み安
 5.TOPIXは約7年半ぶりとなる12連騰

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは前日比119ドル安と3日ぶりに反落した。米中の貿易協議が開始されるのを前に持ち高調整の売りが優勢となった。

 週明けの東京市場では、幅広い銘柄に買いが入り、日経平均株価は3万7000円台後半で強調展開を続けた。TOPIXは12連騰を記録した。

 12日の東京市場は、リスク選好の地合いとなり、前場は日経平均が上値の重い展開だったものの、後場寄りマイナス圏でスタートした後は流れが変わり、再浮上する格好に。スイスで行われていた米中協議で「大きな進展があった」とベッセント米財務長官が語り、現地時間12日に共同声明を発表する見通しとなったことで、投資家心理が改善した。これ以上の米中対立の先鋭化が避けられるとの見方から、半導体関連や機械株などに買いが向かい全体相場を押し上げた。一方、トランプ米大統領が自身のSNSで米国での薬価を大きく引き下げる大統領令に署名することを明らかにしたことを受け、医薬品セクターが売り込まれるなど明暗を分けている。個別株は全体の7割近い銘柄が上昇、TOPIXは約7年半ぶりとなる12連騰を記録した。

 個別では、断トツの売買代金をこなした川崎重工業<7012>が大幅高、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連の上げ足が目立つ。フジクラ<5803>が堅調、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクがしっかり、トヨタ自動車<7203>も堅調。また、ストップ高銘柄が相次いでおり、アネスト岩田<6381>、クレスコ<4674>、三十三フィナンシャルグループ<7322>、秋田銀行<8343>、日新<9066>、IMAGICA GROUP<6879>、IBJ<6071>などが値幅制限いっぱいに買われた。
 半面、ディー・エヌ・エー<2432>が急落、IHI<7013>も下落した。任天堂<7974>が売りに押され、リクルートホールディングス<6098>も大きく値を下げた。武田薬品工業<4502>、中外製薬<4519>など医薬品株に急落する銘柄が目立った。ゲオホールディングス<2681>、ツムラ<4540>、クオールホールディングス<3034>なども大幅安となった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、東エレク <8035>、SBG <9984>、TDK <6762>、トレンド <4704>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約241円。うち161円はアドテスト1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は中外薬 <4519>、コナミG <9766>、第一三共 <4568>、リクルート <6098>、塩野義 <4507>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約196円。

 東証33業種のうち上昇は25業種。上昇率の上位5業種は(1)倉庫運輸関連、(2)証券商品先物、(3)海運業、(4)鉱業、(5)機械。一方、下落率の上位5業種は(1)医薬品、(2)サービス業、(3)その他製品、(4)鉄鋼、(5)食料品。

■個別材料株

△ベネフィJ <3934> [東証S]
 26年3月期営業益予想19%増で36円増配へ。
△クレスコ <4674> [東証P]
 26年3月期は2ケタ増益で16円増配を予想、自社株買いも発表。
△ユトリ <5892> [東証G]
 4月月次高い伸び維持。
△アネスト岩田 <6381> [東証P]
 今期大幅増配計画の株主還元姿勢を評価。
△ユニポス <6550> [東証G]
 26年3月期の黒字転換計画を材料視。
△サクサ <6675> [東証S]
 テリロジHD <5133> と資本・業務提携。
△フォースタ <7089> [東証G]
 26年3月期は3期ぶり過去最高益更新を計画。
△三十三FG <7322> [東証P]
 今期最終28%増益で大幅増配計画を評価。
△高速 <7504> [東証P]
 26年3月期は営業最高益更新見込みで62円増配、記念株主優待も実施へ。
△秋田銀 <8343> [東証P]
 配当性向目標引き上げ今期大幅増配計画。

▼ゲオHD <2681> [東証P]
 今期経常は10%減益へ。
▼日本ホスピス <7061> [東証G]
 1-3月期営業赤字をネガティブ視。

 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)アネスト岩田 <6381>、(2)クレスコ <4674>、(3)三十三FG <7322>、(4)高速 <7504>、(5)秋田銀 <8343>、(6)ブレインP <3655>、(7)日新 <9066>、(8)イマジカG <6879>、(9)平田機工 <6258>、(10)フォーカス <4662>。
 値下がり率上位10傑は(1)ディーエヌエ <2432>、(2)ゲオHD <2681>、(3)ツムラ <4540>、(4)クオールHD <3034>、(5)コーセー <4922>、(6)中外薬 <4519>、(7)NSW <9739>、(8)福井コン <9790>、(9)パルHD <2726>、(10)ぐるなび <2440>。

【大引け】

 日経平均は前日比140.93円(0.38%)高の3万7644.26円。TOPIXは前日比8.59(0.31%)高の2742.08。出来高は概算で21億5238万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1116、値下がり銘柄数は476となった。東証グロース250指数は688.86ポイント(4.60ポイント高)。

[2025年5月12日]


株探ニュース

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