<大豆> シカゴ大豆指標期近の7月限は今週に入ってから乱高下した。9日まで1050セン トを上値抵抗線とする頭重い値動きが続いていたが、12日の取引で大きく値を切り上 げて1066セントまで浮上。14日は1075セントと2月5日以来の高水準まで値 を切り上げたが、翌15日は急落となり、1050セント前後まで値を崩した。 10〜11日にかけて開催された米中通商協議でお互いに輸入関税を115%引き下 げることで合意したことで、中国の需要増加期待が高まったが、米バイオ燃料の混合率 引き下げが警戒されて15日には急落に至っている。 米農務省(USDA)の発表で好調な輸出が確認されているうえ、ドル高にも一服感 が強まっていることが輸出を支える要因になると見られる。USDA月例需給報告で 25/26年度の米需給引き締まりを予測していることも支援材料となる。 米国内のバイオ燃料の動向には今後も注意が必要ながら、旺盛な需要や中国の需要不 安の後退、25/26年度の米需給引き締まり観測に下支え要因になる。7月限は今月 8日の安値1036.50セントが支持線として意識され、1040セント台前半では 買いが喚起されると予想する。 <コーン> シカゴコーンの指標7月限は4月23日以降に大きく値を崩した後、5月13日には 436.5セントまで値を落とし、今年の最安値を更新した。その後、反発したが 450セントに近づくと伸び悩むなど、上値の重い値動きが続いている。 米国のコーン輸出は、ドル高一服感も強まるなか好調を維持しているものの、米農務 省(USDA)は月例需給報告で新穀にあたる25/26年度の米国需給緩和予測を明 らかにした。 米中西部産地でのコーンの作付け、生育は天候に恵まれて順調に進行している。今後 も乾燥が懸念されていたコーンベルトで慈雨になるなど、生育に適した環境が続く見通 しであり、天候リスクに対する警戒感も和らいでいる。 天候相場期入りしていることで、悪天候が長期にわたるようであれば再浮上する可能 性はあるが、順調な米国の作付け、生育、需給緩和見通しが重石となり、目先は5月 12日に付けた高値458.75セントを抵抗線として意識し、戻り売りの動きが予想 される。 MINKABU PRESS
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