NY原油市況=反発、米国とイランの核問題合意の後退観測で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)

              始 値     高 値   安 値  帳入値   前日比
  2025/06     61.70      62.71      61.25      62.49      + 0.87
  2025/07     61.22      62.18      60.78      61.97      + 0.82
  2025/08     60.75      61.60      60.28      61.40      + 0.74
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電            1,073,197             1,883,765   (- 38,716)
                    帳入値  前日比
ヒーティングオイル  2025/06     214.06    - 2.54
                   2025/07     210.24    - 0.83
改質ガソリン        2025/06     214.18    + 0.74
                   2025/07     210.23    + 0.79

注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は反発。終値の前営業日比は、期近2限月が0.82〜0.87ド
ル高、その他の限月は0.19〜0.74ドル高。中心限月の7月限は0.82ドル高
の61.97ドル。
 前日の圧迫要因となったイランの核開発問題を巡る米国とイランの交渉に関して、イ
ランのアラグチ外相が米国の提案を受け取っていないと述べたことで、合意が遠退いた
との見方が一転して支援材料となった。また米株がダウ平均株価中心に上昇したこと
や、中国がレアアース3社に米欧への輸出許可することを発表するなど、先日の米中双
方の関税引き下げに続き米中間の貿易問題に改善が見られたことも好感された。

 7月限は、アジアの時間帯の時間外取引では61ドル台で広めのもみ合い。欧州の時
間帯には一時61ドル台を割り込み、この日の安値となる60.78ドルを付けた。そ
の後は大きく戻して米国の時間帯硬派には一時62ドル台に乗せたが、引けでは割り込
んだ。
 イランのアラグチ外相はこの日、同国の核開発問題を巡る米イランの交渉で、米国か
らいかなる提案も受け取っていないと、X(旧ツイッター)に投稿した。
 また同外相は、「イランが平和利用目的のウラン濃縮の権利を放棄するシナリオはな
い」とし、イランのウラン濃縮活動の完全停止を求める米国と真っ向から対立してい
る。

 中国の財新によると、中国当局がレアアース関連製品の製造や販売などを行う中国企
業3社に米欧に向けた輸出を許可したという。

 米ベーカー・フューズによると、この日発表された米国内の原油掘削装置(リグ)数
は473基と、前週比1基減となった。
 改質ガソリンは反発、ヒーティングオイルはまちまち。期近から下落。ガソリンは原
油高に追随したが、灯油は当限が崩れたことで期近から軟調に引けた。

今日の材料
・米国からいかなる提案も受け取っていない=イラン外相。
・米国内の原油掘削装置(リグ)数は473基と、前週比1基減=米ベーカー・フュー
 ズ
・中国、レアアース3社に欧米向け輸出許可。
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