東京株式(大引け)=101円高、対日関税発表も想定内との見方で頑強な値動き

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 8日の東京株式市場は寄り付きこそマイナス圏でスタートしたが、その後は押し目買いや買い戻しが優勢となり前日終値を上回る水準で推移した。

 大引けの日経平均株価は前営業日比101円13銭高の3万9688円81銭と反発。プライム市場の売買高概算は20億751万株、売買代金概算は4兆5433億円。値上がり銘柄数は1083、対して値下がり銘柄数は484、変わらずは60銘柄だった。

 きょうの東京市場は朝方こそリスク回避ムードに包まれていたが、思いのほか物色意欲は旺盛でおおむねプラス圏で推移した。方向感の見えにくい地合いで上値も重かった。前日の米国株市場ではハイテク株をはじめ広範囲に利益確定の動きが優勢でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落した。また、トランプ米大統領が、日本に対し8月1日から25%の関税をかけると通告、これまでの24%を1%ながら上回る形となった。もっとも、市場では30~35%に引き上げられる可能性も意識されていただけに、従来の想定から外れたシナリオは回避できたことで、買いが優勢となった。この日はETF分配金捻出目的の売りが出ることが予想されており、上値を買い進む動きも限られた。なお、売買代金は取引最終盤にETF絡みの換金売りで膨らみ4兆5000億円台に達した。

 個別では、売買代金上位のアドバンテスト<6857>が堅調。フジクラ<5803>は商いを伴い値を飛ばした。古河電気工業<5801>も大幅高。サンリオ<8136>が活況高となったほか、良品計画<7453>も強調展開。日立製作所<6501>が買い優勢となり、東京電力ホールディングス<9501>にも投資資金が流入した。ネクステージ<3186>が値上がり率首位、タダノ<6395>も急騰した。オムロン<6645>の上げ足の強さが目立っている。トリケミカル研究所<4369>も物色人気を博した。

 半面、売買代金トップとなったディスコ<6146>は小安く引けたほか、ソフトバンクグループ<9984>も冴えなかった。任天堂<7974>が軟調、東京海上ホールディングス<8766>、富士通<6702>なども売りに押された。GMOインターネット<4784>が急落、日産自動車<7201>の下げも目を引く。丸井グループ<8252>、東京ガス<9531>が安く、中外製薬<4519>、サントリー食品インターナショナル<2587>も値を下げた。

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