米欧貿易合意もユーロは軟調、ドル高に波及 ドル円は148円台前半=ロンドン為替概況 ロンドン市場は、ユーロが軟調に推移している。米国時間日曜日の午後に、米国とEUが15%関税で合意と報じられた。週明けのオセアニア取引開始時にはユーロが一時上昇。しかし、その動きは続かず東京市場では揉み合いが続いた。ロンドン時間に入るとユーロ売り圧力が広がっている。仏首相が合意内容を批判したほか、独産業連盟も理想的なものではないと苦言を呈した。欧州株はほぼ全面高で取引を開始したが、次第に上げ幅を縮小してきている。独自動車株は下げに転じている。この動きを受けてユーロドルは1.17台後半から1.16台半ばへと軟化。対円や対ポンドでもユーロ売りに押されている。ユーロ円が173円割れへと下押しされる一方で、ポンド円は199円台乗せへと買われている。ドル円は147円台から148円台へと買われている。全般的なドル高圧力とともに、日本政局動向に神経質な動きを示している。自民党両院懇談会で、石破首相は続投を表明したが、参加した複数関係者からの情報として「 首相の退陣要求多数、続投支持少数」と報じられている。まだ、政局に対する不透明感は続きそうだ。 ドル円は148円台前半で取引されている。東京午前に147.52近辺まで下押しされる場面があったが、下げは限定的だった。日本時間午後3時半から自民党両院懇談会が開催された。石破首相は続投を表明、ドル円は円高に反応する場面があった。しかし、「 首相の退陣要求多数、続投支持少数」との複数の参加者発言が報じられると円安方向に戻している。ロンドン時間には全般的にドル買いが優勢となり、高値を148.45近辺に伸ばしている。 ユーロドルは1.16台半ばでの取引。米国とEUの貿易合意を受けて、週明けオセアニア市場で1.1779近辺の高値を付けた。しかし、買いは続かず上値を抑えられた。ロンドン時間に入ると前週末NY終値1.1742レベルを割り込んで下落。売り圧力が継続しており、足元では1.1650付近へと安値を広げてきている。ユーロ円も下落。オセアニア早朝の173.97近辺を高値に売られ、ロンドン市場では安値を173円台割れへと広げてきている。対ポンドでもユーロ売りが優勢。合意はしたものの、欧州内には批判の声も上がっていた。 ポンドドルは1.34台前半での取引。東京午前の1.3453近辺を高値に、ロンドン序盤には1.3406近辺まで軟化した。その後は売買が交錯し、1.34台前半で揉み合っている。ポンド円は堅調。オセアニア朝方の198.19近辺を安値にその後は買いが優勢になっている。足元では高値を199.20付近まで伸ばしている。ユーロ円とは対照的な値動き。ユーロポンドは下落。0.8769から0.8683まで下押しされている。ユーロ売りの対価としてポンドが買われており、ポンド独自の材料は見当たらない。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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