ドル買い・円買いの動き、トランプ関税発動で株安 ドル円150円台前半=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル買い・円買いの動き、トランプ関税発動で株安 ドル円150円台前半=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、ドル買い・円買いの動き。トランプ関税の発動を受けて欧州株や米株先物・時間外取引が下落しており、リスク警戒の動きに押されている。欧州ではスイスに39%の高関税が賦課される。スイスフラン売り・ドル買いがけん引するなかでポンドドルやユーロドルも上値重く推移している。ポンドドルは1.31台前半、ユーロドルは1.14台割れに軟化。クロス円とともにドル円も150円台前半に安値を広げている。ユーロ円は171円台半ば、ポンド円は197円台後半へと下押しされている。ポンドは対ユーロでも軟調。今週のドル高の流れが継続している。ただ、米雇用統計発表をこのあとのNY時間に控えており、値幅は比較的抑制されている。トランプ米大統領は自身のSNSで再びパウエルFRB議長に今すぐに大幅な利下げを実施するべきと主張している。

 ドル円は150円台前半での取引。東京午前には前日NY終値付近で揉み合うなか、一時150.92近辺まで高値を伸ばす場面があった。その後は次第に上値が重くなっている。ロンドン時間には150円台前半へと下押しされており、足元では150.30付近へと安値を広げてきている。欧州株や米株先物・時間外取引が下落するなかで、米10年債利回りは4.40%付近まで上昇した。

 ユーロドルは1.14台前半での取引。前日NY終値を挟んだ上下動となっている。ロンドン早朝に1.1438近辺に高値を更新、その後のロンドン序盤には1.1393近辺に安値を更新している。足元では1.14台前半と前日終値付近に戻している。ユーロ円は上値重く推移。東京午前の172.39近辺を高値に売られ、ロンドン時間には安値を171.50付近に広げている。対ポンドではユーロ買いが優勢。ユーロ圏消費者物価速報は前年比+2.0%と前回と変わらずECB目標水準にとどまった。市場での金利据え置き観測を後押しする結果だった。

 ポンドドルは1.31台後半での取引。東京早朝の1.3216近辺を高値に、ロンドン時間には売りに動意付いている。安値を1.3142近辺まで広げたあとはやや下げ渋っている。ポンド円は東京午前の199.31近辺を高値にその後は下落している。足元では安値を197.80付近へと広げている。ユーロポンドは0.8638-0.8675のレンジでユーロ買い・ポンド売りとなっている。7月製造業PMI確報値が発表されたが、ユーロ圏が49.8と速報値と同水準だった一方で、英国では48.0と速報値48.2から下方修正された。来週の英中銀金融政策会合では25bp利下げが市場に織り込まれている。英欧中銀のスタンスの差がユーロ買い・ポンド売り圧力となっているもよう。 

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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