アジア株 香港株続伸、米積極利下げ期待 上海株プラ転、CPIマイナスで早期支援策の必要性高まる 

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
アジア株 香港株続伸、米積極利下げ期待 上海株プラ転、CPIマイナスで早期支援策の必要性高まる 

東京時間11:05現在
香港ハンセン指数   26196.01(+257.88 +0.99%)
中国上海総合指数  3822.46(+15.17 +0.40%)
台湾加権指数     25140.17(+284.99 +1.15%)
韓国総合株価指数  3305.38(+45.33 +1.39%)
豪ASX200指数    8813.30(+9.76 +0.11%)

アジア株は軒並み上昇。

米雇用者数年次改定は3月までの1年間で過去最大の91万9000人下方修正された。大幅下方修正を受け米国の積極利下げ期待が高まっている。ただ、典型的な「噂で買って事実で売る」という展開で、上値では利益確定の売りも見られる。ベッセント米財務長官は大幅下方修正を受けFRBに政策スタンス変更を求めている。

香港株は続伸、約4年ぶり高値をつけている。きのうの米株式市場でナスダックが過去最高値を更新したことを受け、バイドゥやJDドットコム、テンセントホールディングス、レノボなどハイテク関連が総じて上昇している。アリババは3.8%高、約4年ぶり高値を更新。

韓国株は大幅上昇し、約4年ぶり高値を更新。政府がキャピタルゲイン税制度の見直しを撤回する可能性があることから、証券株を中心には幅広い銘柄が上昇している。

韓国政府は株式保有に対するキャピタルゲイン税の課税対象額を50億ウォンから10億ウォンに引き下げる計画を撤回する可能性が非常に高いと東亜日報が報じている。政府は先月、キャピタルゲイン税制度の見直し計画を発表。投資家らは猛反発し株式市場は大幅下落するなど市場に混乱が生じた。大統領はあすにも記者会見を開く予定。

上海株は0.40%高。米中対立激化が懸念される中、CPI受け支援策期待が一段と高まっており株価はプラス圏を回復している。

中国8月の消費者物価指数は-0.4%と3カ月ぶりにマイナスに転落した、予想以上のマイナスで今年2月以来の落ち込みを記録した。デフレ脱却させるため当局が早期に支援策を打ち出すと市場は見ているようだ。

ただ、一方で米中対立激化懸念が高まっている。トランプ米大統領はロシアに対する圧力を強化するため、欧州連合に中国とインドに対して最大100%の関税を科すよう求めている。トランプ米政権は対露制裁の準備が整っており、すぐに行動に移す用意があるがパートナーである欧州連合が米国と協力する場合のみ措置を講じるつもりだ。

前週末にロシアがウクライナに過去最大規模の空爆を実施したことで、トランプ米政権は対露制裁強化とロシア産原油を購入している国(中国、インド)に新たな制裁を科す方針を示している。中国主導でBRICSは脱米国依存を加速させており、対立激化が懸念される。

先日開催されたBRICS首脳電話会議で、中国習近平国家主席は「ある国」による関税戦争が世界経済に深刻な混乱をもたらしてると非難、BRICS諸国に一致団結を呼び掛けた。

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