ゴム週間見通し=手掛り材料難でもみ合い、ただし株価主導の下落に注意

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 【前週のレビュー】活発限月2月限は305〜315円前後でのレンジ相場を形成す
ると予想。ただ、9月9日からの18日までの7営業日で陽線が1本しかなく、売られ
過ぎ感があるため、自律反発には注意したいとした。
【もみ合い予想も株式市場に連れ安となる可能性】
 JPXゴムRSS3号の活発限月2月限は、305〜315円前後でのレンジ相場を
形成しつつある。10月1日から8日まで上海ゴムが休場となるため、目先、様子見気
分が強まり、310円付近を中心とした値動きになりそうだ。
 ただ、産地価格もジリ安調で推移しているうえ、株式市場に高値警戒感が広がってい
る。米株主導で日本株が下落するようなら、JPXゴムRSS3も上海ゴムが休場で手
掛り材料難の中、株式市場に連れ安となる可能性がありそうだ。
【産地相場は一段安に向かうか】
 タイオファーは安値圏で推移している。タイオファーは9月9日にそれまで支持とな
っていた69バーツを割り込み、その後も地合いを緩めると、19日にはタイ南部の天
然ゴム主要積み出し港のソンクラ渡しのオファー価格が、67.15バーツと昨年7月
以来の安値が提示された。
 25日時点では、前営業日比0.09バーツ安の67.42バーツとなっている。1
8日以降、67バーツ台での推移となっている。今年は産地でラニーニャ現象などの異
常気象が発生する可能性が低い予報となっている。タイは10〜11月と増産期を迎え
ることから、今後、産地需給は緩み、タイオファーは一段安となることが予想される。
【上海ゴムは下げ一服か】
 上海ゴムの中心限月の1月限は、目先、下げ一服となりそうだ。1月限は、7月28
日に1万6425元まで上昇後、同日から6営業日連続陰線となり、8月4日には1万
5075元まで下落した。その後、一目均衡表の雲の上限が支持となり、ジリジリと水
準を引き上げ、9月5日には1万6370元まで上昇した。だが、同水準で戻り売りを
浴びると、26日には1万5280元まで下落した。チャート的には、7月28日の高
値1万6425元と5日の高値1万6370元でダブルトップが形成されつつある。ネ
ックラインの8月4日の安値1万5075元が視野に入ってきた。同水準を割り込む
と、節目の1万4500元を目指した下げ局面になる可能性がある。
 ただ、上海ゴムは、10月1日から8日まで国慶節と中秋節を合わせた大型連休とな
る。26日の下落も大型連休を控えて、買い方が手仕舞いに動いたためだろう。目先、
1万5500元付近で小動きとなりそうだ。
【東京ゴム活発限月の2月限のテクニカル要因】
 ゴムRSS3号の活発限月の2月限は、310円を挟んでの値動きとなった。8月に
入ってからの値動きを確認すると、概ね315〜325円前後でのレンジ相場となって
いた。9月18日、上海安を手掛かりに売りが先行し、307.0円まで下落、22日
には305.8円まで水準を引き下げた。その後の戻りは、24日の313.0円であ
り、305.0〜315.0円前後で、レンジを形成しそうだ。
 売りが先行すれば節目の305.0が最初の関門。同水準を割り込むと、節目の30
0.0円や295.0円がターゲットになる。一方、買い優勢となれば、315.0円
突破が最初の関門。これに成功すれば、節目の320円や16日の高値322.8円、
さらには7月28日の高値の325.7円が視野に入る。
【今週の注目ポイント】
 株式相場は注目したい。中国は、10月1日から8日まで国慶節と中秋節を合わせた
大型連休となり、上海ゴムは休場となる。このため、JPXゴムRSS3は、株式市場
の動向に影響を受けそうだ。今週に入り、米国株はやや売りが優勢となっている。日本
株が連れ安となれば、JPXゴムRSS3も売りが優勢となりそうだ。
【相場予想レンジ】
 9月29日〜10月3日のJPXゴムRSS3号2月限の中心レンジ予想は295〜
320円前後。テクニカルの支持線は305円(節目)、抵抗線は315.0円(節
目)。
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