株価指数先物【引け後】 短期的な調整を入れつつも、ロング対応を継続

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限
日経225先物 47760 -180 (-0.37%)
TOPIX先物 3237.5 +8.5 (+0.26%)

 日経225先物(12月限)は前日比180円安の4万7760円で取引を終了。寄り付きは4万7980円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万8010円)にサヤ寄せする形で、小幅に買いが先行した。現物の寄り付き直後に4万7930円と下落に転じたが、その後は押し目待ち狙いのロングが入り、前場中盤にかけて4万8240円まで買われた。

 買い一巡後は短期的なショートも入り上げ幅を縮めたが、4万8000円水準で底堅さがみられていた。ただし、後場中盤辺りに4万8000円を明確に割り込むと、終盤にかけては4万7800円~4万7900円処のレンジで推移し、4万7760円と本日の安値で取引を終えた。

 前場は概ねボリンジャーバンドの+2σ(4万7940円)を支持線とした値動きが続いていたが、後場半ばに同バンドを下抜けたことで、持ち高調整に伴うロング解消の動きになったほか、短期的なショートも入ったとみられる。米国の流れを受けてソフトバンクグループ<9984>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]の下げが日経平均型の重荷となり、積極的なロングも慎重にさせていた。

 そのほかの要因としては、立憲民主党の安住淳幹事長が15日に予定される首相指名選挙を巡り、「国民民主党の玉木雄一郎代表が野党の統一候補になり得る」との考えを示したと後場半ばに報じられたことも、ショートに向かわせた面があったとみられる。ただし、週初の「高市トレード」で弱さが目立っていた銀行や保険などの金融セクターには買い戻しがみられており、リバランスの範囲内といったところであろう。

 +2σはナイトセッションで4万8230円まで上昇しており、目先的には抵抗線として意識されそうだ。とはいえ、足もとでは4万8000円近辺での底固めの動きが意識されるため、積極的なショートは避け、押し目狙いのロングでの対応に向かわせそうである。来週の首相指名選挙で、高市早苗自民党総裁が日本初の女性首相に選ばれる公算が大きいことに加え、トランプ米大統領訪日を27日を軸に調整していることもあり、短期的な調整を入れつつも基本はロング対応となろう。

 また、週足の+2σ(4万7700円)を上回っているため、来週以降、同バンドが支持線として意識される可能性もある。そのため、オプション権利行使価格の4万7750円から4万8000円辺りではロングが入りやすいとみておきたい。

 NT倍率は先物中心限月で14.75倍に低下した。一時14.71倍をつける場面もあり、+2σ(14.91倍)を明確に下放れてきた。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が下落する一方で、金融セクターが買い戻されており、相対的にTOPIX型優位のなかでNTロングを巻き戻すリバランスが入ったようだ。目先的には+1σ(14.59倍)と+2σによるレンジが意識されそうだ。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万8309枚、ソシエテジェネラル証券が1万5733枚、JPモルガン証券が4605枚、サスケハナ・ホンコンが4602枚、モルガンMUFG証券が3028枚、SBI証券が2246枚、バークレイズ証券が2206枚、野村証券が1872枚、ドイツ証券が1604枚、日産証券が1479枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万5778枚、ソシエテジェネラル証券が2万2095枚、バークレイズ証券が6669枚、JPモルガン証券が5366枚、モルガンMUFG証券が4318枚、ゴールドマン証券が3905枚、ビーオブエー証券が3417枚、サスケハナ・ホンコンが2860枚、シティグループ証券が2105枚、野村証券が2032枚だった。

株探ニュース

このニュースの著者

Kabutan

有望株(銘柄)の発掘・選択をサポートするサイトです。株価 ニュース 決算 テーマや企業情報などが満載。 株価変動要因となる情報や株式の売買タイミングに役立つ情報、迅速な投資判断ができる仕組みを提供します。