●週間見通し穀物、米中対立警戒の間は軟調も=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 前週のトウモロコシ相場は、420セント水準で売買が交錯した後、410セント台
前半まで下落する展開になった。ハーベスト・プレッシャーの上値圧迫が続くも、動意
を欠く展開になった。しかし、週末を前に米中対立激化への警戒感で大豆相場が軟化す
ると、トウモロコシ相場もつれ安した。大豆相場は、米中首脳会談への期待感から10
30セント水準まで値上がりした。しかし、週末を前にトランプ米大統領が米中首脳会
談見送りの可能性を示唆すると、米中間の大豆貿易再開に対する期待感が後退し、
1000セント台まで軟化した。米農務省(USDA)需給報告は政府機関閉鎖で発表
されなかった。
 今週のトウモロコシ相場は横ばいから小幅安になろう。ハーベスト・プレッシャーの
上値圧迫が続く。大きく値を崩すリスクは低いが、買い上がることは難しい。このため
膠着気味の展開が続きやすいが、大豆相場が一段安になると、410セント割れを試す
リスクが高まる。大豆は、米中関係に強く依存する。このまま首脳会談の開催は困難と
の見方が強まると、1000セント台を割り込もう。ただし、米中両国が歩み寄りをみ
せると、いわゆる「TACOトレード」になり、1030セント水準まで切り返す展開
になる。現状では値下がりした局面では物色妙味があるとみられるが、米中両国の対応
に強く依存する。
 予想レンジは、トウモロコシが405〜420セント、大豆が980〜1030セン
ト。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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