■今週の相場ポイント 1.日経平均は3週ぶり反落、一時5万円割り込む 2.連休明け下落スタート、前週末急騰の反動で 3.下げ加速、米ハイテク株安受けてリスクオフ 4.一転買い戻しの動きに、米株安一服で安心感 5.週末は再び売り優勢、ボラタイルな状況続く ■週間 市場概況 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比2134円(4.07%)安の5万0276円と、3週ぶりに下落した。 今週は波乱含みの様相を呈した。ここ最近の急ピッチな上昇に高値警戒感が意識されていたなか、米ハイテク株安をきっかけに利益確定の動きが顕在化し、一気に急落。その後上昇に転じたものの、再び売りに押されるなど値の荒い展開となった。 文化の日を含む3連休明け4日(火)の日経平均は下落。前週末に急騰した分の反動が出たもよう。プラス圏で推移する場面もあったが、大引けにかけて下げ幅を広げた。5日(水)は急落。リスク回避の流れが加速し、日経平均は一時2400円を超える下げをみせた。前日の米国株市場でエヌビディアをはじめとするハイテク株が売られる地合いとなり、この流れが東京市場にも波及。前場は為替市場の円高進行も嫌気され、先物への大口売りに引きずられる形で日経平均は5万円大台を大きく割り込む展開に。後場に入ると空売り筋の買い戻しや出遅れていた向きの押し目買いで下げ渋ったが、結局大引けは1300円近い下げで着地した。6日(木)は反発。前日の米株市場でハイテク株安が一服し、これを受けた安心感の広がりで東京市場も主力株を中心に買い戻しの動きが優勢となった。日経平均は5万円台を回復。上げ幅は一時1000円を超えたが、買い一巡後は戻り待ちの売りに押され伸び悩んだ。個別では通期業績予想を上方修正しながらも、市場の期待に届かなかったとの見方から売り込まれたサンリオ <8136> [東証P]が注目を浴びた。7日(金)は反落。米株市場の動向を受けたボラティリティの高い状況が依然として続き、主力のAI・半導体関連株を中心に売りが膨らんだ。日経平均は再び5万円を割り込む場面があったが、大引けでは回復して終えた。 ■来週のポイント 来週は決算発表シーズンのピークを迎える。特に11日に控えるソフトバンクグループ <9984> [東証P]の決算は注目を浴びそうだ。今週、日経平均は急落したが、5万円大台付近では押し目買いの動きも見られた。業績の良い銘柄が物色される展開もありそうだ。 重要イベントとしては、国内では10日に発表される9月景気動向指数、14日のオプションSQ算出が注目される。海外では13日に発表される米国10月消費者物価指数、14日に発表される中国10月の鉱工業生産と小売売上高、米国10月の小売売上高と生産者物価指数に注視が必要だろう。 ■日々の動き(11月4日~11月7日) 【↓】 11月 4日(火)―― 大幅反落、先物主導の売りで安値引け 日経平均 51497.20( -914.14) 売買高30億5738万株 売買代金 8兆7044億円 【↓】 11月 5日(水)―― 大幅続落、ハイテク株が売られ一時5万円割れ 日経平均 50212.27( -1284.93) 売買高34億4287万株 売買代金 9兆582億円 【↑】 11月 6日(木)―― 3日ぶり反発、主力株中心に買い戻しが優勢 日経平均 50883.68( +671.41) 売買高28億1347万株 売買代金 6兆9040億円 【↓】 11月 7日(金)―― 反落、米株安を受けハイテク株中心に売り優勢 日経平均 50276.37( -607.31) 売買高25億5210万株 売買代金 6兆9948億円 ■セクター・トレンド (1)全33業種中、19業種が上昇 (2)上昇率トップはリクルート <6098> などサービス。内需株は大林組 <1802> など建設、菱地所 <8802> など不動産も高い (3)ソフトバンクグループ <9984> の急落が響き情報通信が値下がり率首位 (4)輸出株はソシオネクス <6526> など電機が大幅安のほか三菱重 <7011> など機械、三菱自 <7211> など自動車も安い (5)金融株は小動き。オリコ <8585> などその他金融が買われ、楽天銀 <5838> など銀行、ジャフコG <8595> など証券は売られた (6)郵船 <9101> など海運、菱製鋼 <5632> など鉄鋼、古河電 <5801> など非鉄といった景気敏感株も下落 ■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数) 1(4) 半導体 2(6) 人工知能 3(2) 防衛 4(80) フィジカルAI 5(1) 造船 ※カッコは前週の順位 株探ニュース
有望株(銘柄)の発掘・選択をサポートするサイトです。株価 ニュース 決算 テーマや企業情報などが満載。 株価変動要因となる情報や株式の売買タイミングに役立つ情報、迅速な投資判断ができる仕組みを提供します。