きょうのドル円は、東京時間に何度か155円台を試したものの、いずれも上値を拒まれていた。155円付近ではオプション勢などの防戦売りも大量に観測。海外市場に入ってドル安の動きが出ていることもあり、ロング勢も一旦154円台半ばに退却している。ただ、下押す動きまではなく、上値をうかがう展開は継続している状況。 米下院でつなぎ予算の修正案が可決され、トランプ大統領も署名。史上最長の43日間に渡って繰り広げられた米政府機関閉鎖がようやく終了した。ホワイトハウスは本日から職員に職場復帰を命じている。 しかし、業務再開には数日、場合によっては1週間以上かかる可能性も指摘されており、通常業務が完全復活するには時間を要しそうだ。経済全体や家計への打撃も大きく、閉鎖が続いた1週間ごとに米経済の損失は100-150億ドルに上ったという試算も出ている。エコノミストは今回の閉鎖による損失を全て回復するのは難しいと見ているようだ。 市場が気掛かりとしているのが、米経済指標の発表がどうなるのかだが、いまのところ具体的な情報はない。ただ、ホワイトハウスのレビット報道官は前日、10月分の米雇用統計と消費者物価指数(CPI)については発表されない可能性が高いと述べていた。 今週は12日を含む週であることから、通常であれば、11月分の米雇用統計の集計が始まる週。これは12月5日(金)に発表されるものと思われる。翌週の12月9-10日と年内最後のFOMCであることから、政策を判断する上で11月分の米雇用統計は重要になる。ただし、11月分のデータには米政府機関閉鎖の影響が出ている可能性もあり、FRBも難しい分析および判断を迫られそうだ。 また、11月29日(土)以降FOMC明けまで、FOMC委員は経済や金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間に入ることから、市場も手掛かりを得難い状況になる。 日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。 13日(木) 現行付近にはなし 17日(月) 155.00(9.8億ドル) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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