ドル円、156.80円近辺まで上げ幅拡大 12月5日の米雇用統計が天王山か=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 その後、ドル円は156.80円近辺まで上げ幅を拡大。1月下旬以来の高値を付けている。片山財務相、城内経済財政相、植田日銀総裁による3者会談後、円キャリー取引が強まっている。円安のみならず、NY時間に入ってドルが上昇していることもドル円を押し上げているようだ。

 この日は8月分の米貿易収支が発表になっていたが、赤字が予想以上に縮小していた。ストラテジストからは「米国の輸入需要の弱さが世界経済の成長を抑制する要因になることが確認されたことも、ドルの押し上げ要因になっている」との指摘も出ている。市場では、本日夕方のエヌビディアの決算と明日の9月分の米雇用統計への注目が集まっている。

 なお、米労働統計局(BLS)は10月分の米雇用統計の発表取り止めると発表。ただ、非農業部門雇用者数(NFP)のデータについては、12月5日発表予定の11月分に組み込むとしている。失業率など家計調査のデータは遡って収集できないと説明した。

 10月分の米消費者物価指数(CPI)も発表されない可能性がある中、12月5日の11月分と10月分のNFPを含んだ米雇用統計は、12月FOMCの行方を判断する上で、天王山となりそうだ。米政府機関閉鎖の影響が出ていることも想定され、強い内容までは期待しにくい。市場では12月は据え置きとの見方も増えつつあるが、局面が一気に変わる可能性も留意される。

USD/JPY 156.80 EUR/USD 1.1534 GBP/USD 1.3073

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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