円高とドル安が混在、ドル円は156円台前半 米利下げ観測と介入警戒感で=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
円高とドル安が混在、ドル円は156円台前半 米利下げ観測と介入警戒感で=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、円高とドル安が混在している。そのなかで、ドル円は157円付近で上値を抑えられると、ロンドン時間には156.10台まで下押しされている。クロス円も上値が重く、ユーロ円は180円台前半、ポンド円は205円付近まで安値を広げた。欧州株や米株先物がマイナス圏推移とリスク警戒の動きとともに、政府日銀による介入警戒感が円買い圧力となる面も指摘される。また、ドル全般はドル安方向に傾いている。このところ米12月利下げ観測が高まってきており、ドル売りにつながっているようだ。FMEフェドウォッチでは12月利下げ織り込み度が8割超に上昇している。ユーロドルは1.15台前半、ポンドドルは1.31台前半でじり高の動きとなっている。あすに英秋季予算発表を控えて、ユーロ対ポンドは神経質に振幅しており、方向性が定まらない展開。リーブス英財務相が所得増税を封印するなかで、財政継続性について市場を安心させられるのかどうかが注目されている。

 ドル円は156円台前半での取引。東京午前の156.98付近を高値に、その後は上値を抑えられている。157円台では介入警戒感もあるようだ。さらにロンドン時間には欧州株や米株先物が軟調に推移しており、リスク警戒の円買いも加わった。ドル円は一時156.15付近まで安値を広げた。

 ユーロドルは1.15台前半での取引。ロンドン早朝に1.1512付近まで下押しされたあとは、上昇の流れに転じている。足元では高値を1.1541付近に更新している。米12月利下げ観測が高まるなかで、ドル売り圧力が根強い。ユーロ円は円高圧力に押されている。東京午前の180.86付近を高値に、ロンドン時間には180.10付近まで下押しされた。対ポンドではややユーロ売り優勢も、売買が交錯しており神経質な地合いとなっている。第3四半期のユーロ圏GDP確報値は前期比変わらず、速報値から変化は見られなかった。

 ポンドドルは1.31台前半での取引。ロンドン早朝の1.3096付近を安値に、その後は買いの流れが続いている。足元では高値を1.3140付近に伸ばしている。ポンド円は円買いに押されている。東京午前の205.71付近を高値に売られ、ロンドン序盤には一時205.01付近まで安値を広げた。ユーロポンドは0.8780-0.8795レンジで売買が交錯。ややポンド高の水準で取引されている。明日の英秋季予算発表を控えて、方向性なく神経質な取引が続いている。 

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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