■今週の相場ポイント 1.日経平均は2週ぶり反発、再び5万円回復 2.全体戻り相場に、米株高の流れ追い風に 3.内需株にも買い広がる、電力や銀行など 4.米休場で様子見場面も、個別物色は旺盛 5.グロース株の上昇目立つ、バイオ系急騰 ■週間 市場概況 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比1628円(3.3%)高の5万0253円と、2週ぶりに上昇した。 今週は米国での利下げ期待を背景とした株高トレンドを横目に日本株も上げ足を強めた。主力のAI・半導体関連株が復調に転じたことはもちろん、それ以外の内需セクターにも物色の裾野が広がり全体を押し上げた。グロース市場の上昇も目立った。 連休明け25日(火)の日経平均は小幅高。前日の米ハイテク株高を追い風に一時大幅高となったものの、その後上げ幅を縮めた。指数寄与度の高いソフトバンクグループ <9984> [東証P]の冴えない値動きが重荷となり、マーケットに慎重ムードをもたらした。26日(水)は大きく値上がりした。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待を背景とした米株高の流れが続き、これを受けて主力株をはじめ広範囲に買いが流入。AI・半導体関連だけでなく、電力や銀行、不動産など内需株への買いも観測され、全33業種中32業種がプラスとほぼ全面高の様相となった。27日(木)も大幅高。引き続き米株高を支えに全体相場は水準を切り上げた。この日夜の米国株市場が感謝祭の祝日で休場となり、その翌日の28日が短縮取引となることもあって様子見ムードも漂ったが、大引けまで総じて強い地合いを維持した。日経平均は終値ベースで今月17日以来、再び5万円大台を回復した。28日(金)は小幅プラス圏で着地。前日の米株市場が休場のため材料難で手控えムードが広がり、マイナス圏に沈む時間帯も多かった。冴えない地合いのなか個別銘柄への物色意欲は旺盛で、バイオ系など中小型株が人気化。この日のグロース市場250指数(旧マザーズ指数)は終始プラス圏で推移。週間ベースでは3%近い上昇となった。 ■来週のポイント 来週は、バリュー系銘柄の強さとグロース市場の回復傾向が継続するかに注目したい。日経平均は5万円のフシ目と日足25日線の線上にあり、ここを上抜くことができるかがポイントになりそうだ。 重要イベントとしては、国内では1日朝に発表される7-9月期法人企業統計調査、5日朝に発表される10月全世帯家計調査と10月景気動向指数が注目される。海外では1日に発表される米国11月ISM製造業景気指数、2日に予定されるパウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長発言、3日に発表される米国11月のADP雇用統計とISM非製造業景気指数、米国9月鉱工業生産、4日に発表される米国10月貿易収支、5日に発表される米国9月の個人所得と個人消費支出に注視が必要だろう。 ■日々の動き(11月25日~11月28日) 【↑】 11月25日(火)―― 小反発、米株高好感も上値は限定的 日経平均 48659.52( +33.64) 売買高24億5859万株 売買代金 6兆1958億円 【↑】 11月26日(水)―― 大幅続伸、米株高を受け主力株中心に買い優勢 日経平均 49559.07( +899.55) 売買高23億2167万株 売買代金 6兆1067億円 【↑】 11月27日(木)―― 3日続伸、米株高支えに5万円台回復 日経平均 50167.10( +608.03) 売買高19億186万株 売買代金 4兆9659億円 【↑】 11月28日(金)―― 4日続伸、バリュー系銘柄を中心に買い優勢 日経平均 50253.91( +86.81) 売買高18億9677万株 売買代金 4兆6995億円 ■セクター・トレンド (1)全33業種中、30業種が上昇 (2)値上がり率トップは古河電 <5801> など非鉄。資源株はINPEX <1605> など鉱業、丸紅 <8002> など大手商社も高い (3)山口FG <8418> など銀行、野村 <8604> など証券、クレセゾン <8253> などその他金融といった金融株も大きく買われた (4)アドテスト <6857> など電機、三菱重 <7011> など機械、トヨタ <7203> など自動車も値上がり (5)内需株は菱地所 <8802> など不動産、清水建 <1803> など建設、三菱倉 <9301> など倉庫・運輸が堅調 (6)下落率トップはコナミG <9766> など情報通信 ■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数) 1(3) レアアース 2(1) 中国 3(2) 人工知能 4(4) 半導体 5(10) 量子コンピューター ※カッコは前週の順位 株探ニュース
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