ドル円、157円台まで下落 ドルに戻り売り ホルムズ海峡安定への期待=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円、157円台まで下落 ドルに戻り売り ホルムズ海峡安定への期待=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドルは戻り売りに押され、ドル円は157円台まで下げ幅を拡大した。中東情勢は依然として混沌としており、出口が見えない状況にあるもののドルは利益確定売りが優勢となった。

 前日はFOMC、そして本日は日銀、ECB、英中銀がそれぞれ政策会合を開催し、利上げの可能性を示唆していた。各国とも利下げの選択肢は後退し、年内に何回の利上げを実施するかで市場も意識を傾けている。ただ、FRBについては利上げの選択肢までは明確には浮上していない状況。FRBと各国中銀の金融政策のスタンスの差から、本日はドル高が一服していた可能性もありそうだ。

 ホルムズ海峡安定への期待から、終盤に原油相場が下げに転じたことも要因。イスラエルのネタニヤフ首相の会見や、米当局が一部ロシア産原油の引き渡しと販売を許可すると伝わったことが材料視。

 ユーロドルは一時1.16ドル台を回復。一方、ユーロ円はドル円に追随する形で一時182円台前半に下落。本日はECB理事会が開催され、予想通りに政策金利を据え置いた。ただ、中東紛争がインフレに重大な影響を及ぼすと警告しており、市場では年内の利上げ期待を高めている。短期金融市場では、年末までに2回は確実、3回の利上げの確率を60%程度まで高めている。

 ラガルド総裁の会見でも、目先のインフレ上昇の可能性に言及し、利上げの可能性に含みを残す発言を行っていた。また、会見の中で総裁は、2022年のことに何度か触れていた。ECBは2022年にインフレ上昇の中で行動が遅過ぎたとの批判を受けており、二の舞は避けたい意向との見方も出ている。ただ、同時に景気との兼ね合いも指摘されており、ECBは難しい判断を迫られそうだ。

 ポンドドルは1.34ドル台を回復。本日は英中銀も政策委員会を開催し、予想通りに政策を据え置いた上で、中東紛争に起因するインフレ上振れに対して、「必要に応じて行動する用意がある」と表明。委員全員がインフレ抑制に向けて行動する用意があるとも表明していた。短期金融市場では年内2回の利上げは確実、3回の利上げを80%の確率で織り込んでいる。

 しかし、インフレ期待が今後大幅に上昇しない限り、英中銀の利上げへのハードルは依然として高いとの見解も出ている。エネルギー価格の状況は流動的で極めて不透明なままで、今後数週間のデータが極めて重要になると指摘。市場が想定するほど簡単ではないという。

 ただ、英成長は弱いもののの、インフレ期待がアンカーを失う可能性はより懸念が大きいとも指摘。賃金上昇は鈍化しているが、イラン紛争から生じる新たな物価上昇圧力を相殺するには不十分だという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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