ドル円は108円台半ばでの推移となっている。ロンドン時間の前半に108.70円近辺まで上昇したものの、その後は伸び悩む展開となっている。トランプ大統領がメキシコへの関税発動を見送ったことで、市場のムードは更に改善している。株式市場もポジティブな反応が見られる中、ドル円も下げ渋る動きが出ている。 しかし、上値が重い展開は続いており、110円回復を目指す動きにはなっていない。FRBの年内利下げ期待が非常に高まっており、市場の注目は既に利下げの有無よりも、時期と幅に移っている。ハト派色の強い向きは今月のFOMCで利下げを実施してくるとの見方も出ている状況。 先週、米先物取引協会(CFTC)が発表したIMM投機筋の建玉ではドルロングの建玉が減少していた。目先の上値メドとしては21日線が109円台前半に来ているが、かなり上値抵抗感が強そうだ。 また、メキシコ関税が見送りになったことで、リスク選好の円安が見られおりドル円はサポートされているが、米中対立に関してはなお、出口が見えないようだ。トランプ大統領は「中国は合意したがっている。なぜならば、しなければならないからだ。関税を払いたくない企業は他国に出て行く」などと述べていたほか、「習主席が会談を拒否すれば、追加関税を直ちに実施するだろう」とも語った。トランプ大統領は3000億ドル相当の中国からの輸入品への追加関税を直ぐにでも発動する意向を示している中、こちらは不透明な情勢に変化はない。 USD/JPY 108.55 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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